仕事のプレッシャーや人間関係、満員電車の混雑や渋滞、建物内と外の気温差、パソコンやスマホ、蛍光灯の明るい光、匂いや音、花粉症、電磁波……。これはすべてストレスのもと。私たちの暮らしは、ストレスまみれ! おまけに、アラフォー世代ともなると、更年期の体調不良や、急に止まらなくなる謎の汗、ちょっとしたことでイライラすることも多々ある。
ストレスは、原因を取り除くことが大切、なんて言うけれど、ほとんどの原因は取り除けないのが現実。苦手な上司がいるからといって部署移動させるなんて不可能だし、職場のエアコンを自分に合う温度に調整することもできない、電磁波を避けて暮らすことも難しい。うまく気分転換をしてストレスを解消するしかないよね……となるのも当然だ。もちろん、それは正解。でも、それ以外にもストレスやイライラに立ち向かうことは可能! その武器になるのが、食事なのだ。
まず第一に強化すべきはビタミンC。ビタミンCといえば、風邪予防や美肌にいいというイメージが強いかもしれないけれど、抗ストレスにも欠かせない。特に、お酒をよく飲む人や運動をしている人、喫煙する人はビタミンCが不足しがちなので、しっかり強化するのがおすすめ。
健康にはビタミンC。おすすめの食材とは?
「野菜は食べてるから大丈夫」と思っている人も、よほどこまめにモリモリ食べていない限り、もっともっと食べていいんです! 国の摂取基準では、ビタミンCの1日推奨量は100mgだけど、もっともっと摂るべきだと個人的には思っている(ちなみに、プロスポーツ選手は、1日に1000mg以上のビタミンCを摂るように指導されているそうです)。
さて、ここでクイズです。ビタミンCが一番多い食材は何でしょう?
正解は……レモンじゃなくて、赤ピーマン!
レモン1個100gを丸ごと食べてビタミンC量が100mg(皮も果汁も丸ごと食べるのはちょっとしんどいですね……)、対して赤ピーマンは大サイズ1個100gでビタミンC量が170mg。他にも、芽キャベツや菜の花、ブロッコリーやカリフラワー、パセリ、ゴーヤや豆苗などにも多く含まれるので、意識して取り入れるのがおすすめ。
ビタミンCは水溶性で熱に弱く、体内に蓄えておくことができないから、
1.調理の際はカットした野菜を水に長時間さらさない
2.加熱しないメニューも取り入れる
3.まとめ食いではなく毎食こまめにしっかりと摂る
この3つがポイントだ。生野菜ばかりだと冷える感じがするし、飽きてしまう……という人は、芋類やレンコン、ゴーヤなどを。これらに含まれるビタミンCは熱に強いので、炒め物やスープ、煮物に使ってもビタミンCを効果的に摂れる。
悩ましい謎のイライラや不眠には、朝食でのタンパク質補給で対抗を!
朝食抜きの人、トーストとコーヒーだけで済ませている人は要注意。朝の時間帯に、タンパク質を摂っていないと、セロトニン、別名〝幸せホルモン〟が不足し、イライラしたり不眠に陥りやすくなる。
以前、旦那さんが電車の運転手をしているという友人から、「夫が仕事のプレッシャーからか、不眠でイライラしてる……」と相談を受けた。
朝食について聞いてみると「朝は早いからパンだけ」と言う。これはもしや、セロトニン不足では? と思い、「パンにチーズやハム、ゆで卵を挟んでみて」とアドバイスしたところ、見事に効果が出て、よく眠れるようになったという。タンパク源は、乳製品や卵のほか、納豆、豆腐などの大豆食品もおすすめ。これらには、神経伝達をスムーズにするビタミンB群やカルシウムも含まれるので、一石二鳥だ。
イライラ、不眠がちで朝食を食べる習慣がない人は、卵かけごはんや、フルーツ&ヨーグルトからスタート。まずは、朝食にタンパク質を取り入れることから始めて、少しずつ栄養バランスを整えていけばOK。
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