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冬の大根を楽しむ「べったら漬け」の作り方|甘酒や塩麹を使ったレシピをご紹介

執筆者 いしもとめぐみ | 更新日:2023.12.1

大根がおいしくなる冬の季節を迎えたら「べったら漬け」を作りましょう。
べったら漬けとは、大根と米麹で作る漬物です。
やさしい甘さとほのかな麹の風味、パリパリとした大根の食感に、きっと心なごむでしょう。

この記事では、日々さまざまな発酵食品を手作りしている管理栄養士が、べったら漬けの作り方を紹介します。
甘酒や塩麹を使う作り方や、アレンジして食べる方法も取り上げます。
手軽に漬物を作りたいと思ったときは、この記事を参考にしてべったら漬けを作ってみてください。

べったら漬けの作り方

本来のべったら漬けは、塩で脱水した大根を米麹と砂糖で漬け込んで作ります。
この本格的な作り方では、大根をじっくり下漬けしたり米麹で漬け床を作ったりと、手間も時間もかかります。

そこで家庭で作る場合は、漬け床に市販の甘酒を使いましょう。
ただし、甘酒は酒粕を使用したものではなく、米麹から作られたものを選んでくださいね。

甘酒を使ったべったら漬け

べったら漬けの作り方は、塩をまぶして水を抜いた大根を甘酒で漬け込むだけ、と簡単です。
市販の甘酒を使うと手軽ですが、もちろん手作りした甘酒を使用してもかまいません。

甘酒を手作りするなら
 ▶甘酒の作り方を総まとめ|炊飯器でもヨーグルトメーカーでも簡単に◎

この記事では少量の大根で漬ける作り方を紹介しているので、料理で余った大根を使用してもいいですね。
大根の量を増やし、たくさん作って常備菜にするのもおすすめです。
その場合は後述の保存期間を参考にして、おいしいうちに食べ切りましょう。

【所要時間の目安】10分(大根の脱水、漬け込む時間は除く)

【材料】(作りやすい分量)

大根
5cm(250g)
小さじ1/2
◎ 麹甘酒
1/2カップ
◎ 赤唐辛子(小口切り)
1/3本
◎ 塩
ひとつまみ

【作り方】

  1. 大根の皮をむき、5mm幅のいちょう切りにする。
  2. 塩をまぶして30分おき、水気を絞る。
  3. 丈夫なポリ袋や保存用袋に大根と◎を入れて軽くもみ、中の空気を抜きながら口を閉じる。
  4. 冷蔵庫に入れて半日から一日おく。洗い流さずそのまま食べる。

べったら漬け作りのポイント

べったら漬けで使う甘酒は、米麹から作られたものを選びましょう。
べったら漬けはもともと、大根と米麹、砂糖、塩から作られる漬物です。
発酵により米麹から生成される甘みが、べったら漬けの味わいになります。
甘酒には米麹から作られるものと、酒粕を使ったものの2種類があるので、間違わないように気をつけましょう。

大根に塩をまぶして脱水する工程では、水気をしっかり絞りましょう。
絞りが弱いと、甘酒に漬け込んだときに水分が出て、できあがりの味が薄くなってしまいます。

大根と同じく、冬に旬を迎える「柚子」と一緒に漬け込むのもおすすめです。
細切りにした柚子の皮を、大根と一緒に漬け込んでください。
柚子の香りが大根に移り、さわやかな風味の漬物に仕上がります。

また、刻み昆布を一緒に漬け込むとうまみが加わり、より味わい深くなるでしょう。

塩麹を使ったべったら漬け

べったら漬けは、甘酒の代わりに塩麹を使用しても作れます。
塩麹は、米麹と塩、水から作られる発酵調味料です。
米麹を使用しているため、塩麹は甘酒の代用になります。

塩麹は手作りも可能です。こちらの記事を参考にしてみてください。
 ▶塩麹の基本の作り方|保存期間・完成の見極めポイント・使う道具まで

ただし、塩麹には甘みがありません。
そのため砂糖を加えて、べったら漬け風の漬物に仕上げます。
作り方は同じですが、材料の分量は以下を参照してください。

【材料】(作りやすい分量)

大根
5cm(250g)
小さじ1/2
◎ 塩麹
70g
◎ 砂糖
30g
◎ 赤唐辛子(小口切り)
1/3本

まだまだある!塩麹を使った漬物レシピ
 ▶食べて健康に!旨味あふれる塩麹を使った漬物の作り方

べったら漬けのQ&A

べったら漬けの作り方がわかると、より詳しく知りたくなりますね。
ここからは、べったら漬けについてよくある質問に回答します。

べったら漬けの保存期間

梅干しなどの漬物は長期保存が可能ですが、べったら漬けは塩分濃度が高くないため長期間の保存はできません。
手作りしたべったら漬けは冷蔵庫で保存し、3日程度で食べ切りましょう。

べったら漬けはどこの郷土料理?

べったら漬けは江戸時代に誕生した、東京都の郷土料理です。
漬物の表面が発酵した米麹でべとべとしていたことから、べったら漬けと呼ばれるようになったといわれています。

べったら漬けをアレンジして食べる方法

べったら漬けはそのまま食べる以外にも、和えものの具材にしたり、ご飯に混ぜておにぎりにしたりしてもおいしく食べられます。
加熱しても食べられるため、チャーハンや炒めもの、スープの具材にするのもおすすめです。

べったら漬けを作って、大根をおいしく食べよう

べったら漬けは大根と甘酒、塩があれば作れる漬物です。
作り方は、塩で脱水した大根を甘酒で漬け込むだけ、と簡単なので家庭でも手軽に作れます。
米麹由来のやさしい甘みと、大根のぱりぱりとした食感がやみつきになるでしょう。

べったら漬けは塩麹でも作れて、さまざまな料理にもアレンジできます。
おいしい大根が手に入ったら、この記事で紹介した作り方を参考にして、気軽にべったら漬けを作ってみてください。

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執筆者
いしもとめぐみ

管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。日本ワインが大好きで、お家ごはんと日本ワインのペアリングについて日々研究を重ねている。

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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