今日は桃の節句、子供の健康と幸福を願う「ひな祭り」ですね。
ひな祭りといえば、桃の花や菱餅、甘酒などを思い浮かべるのではないでしょうか。これらは、ただ見た目が美しいから飾られるのではなく、飾られるのにはちゃんと意味があるんですよ。
桃の花の香りは邪気を払うといい、魔よけの意味があります。菱餅は、下から白、赤、緑の3色は「白が雪どけ」「緑は草が芽生え」「赤は花が咲く」を意味します。この三色が合わさり春の情景を表していたんですね。
では、甘酒を飲む習慣にはどんな意味があるのでしょうか?
ひな祭りに甘酒を飲むようになった由来
ひな祭りは最初、男女の厄を払う日として作られました。その頃お祭りで飲むものは、甘酒ではなくお酒に桃の花びらを浮かべた「桃花酒」でした。
時がたち、祭りで飲まれるお酒は、蒸したもち米、麹、焼酎を熟成させた白酒へと変わっていきます。祭り自体も男女の厄を払う日から、特に女の子の幸せを祈る日になりました。しかし、白酒はアルコールを含んでいますから、祝われる子供達は飲めません。そこで子供も飲める白酒ということで、甘酒が飲まれるようになったのです。
白酒には厄除けという意味が込められ、ひな祭りに飲まれるようになったんですね。
甘酒は天然のビタミン剤
甘酒はお米に含まれているでんぷんを麹が酵素の力でゆっくりと発酵することで、甘みが出ます。
お米の表面についているたんぱく質は麹菌の分解作用により、必須アミノ酸(体内で合成できないアミノ酸)群に変わります。発酵によりビタミンB1、B2、B6などのB群が増えていくのです。
ビタミンB群といえば、糖質や脂質、たんぱく質の消化に欠かせない栄養素であることは、知っていますか? ビタミンB群をしっかり摂って消化がスムーズに行われれば、痩せやすい体質になることも夢ではありませんので、ダイエットしたい方には特に甘酒はおすすめです。
もちろん乳酸発酵ですので、乳酸菌もばっちり入っています。甘酒は腸内環境を整えることも得意とするわけです。甘酒は天然のビタミン剤といえるほど素晴らしいパワーをもっていると言えますね!
市販の甘酒は栄養あるの?
甘酒ブームから沢山の商品が発売されていますが、原材料欄に「麹・米・塩」だけが書いてある余計な材料が含まれていない商品を選ぶようにしましょう。
砂糖が入っている商品などは味を甘酒風に作っているだけです。また、市販品は風味や味が変わらないように、加熱処理により発酵を止めています。発酵が進むと味が変わってしまいますからね。多少栄養素は減りますが、それでも甘さは乳酸発酵することで作られたものですからご安心くださいね。
しかしせっかくなら甘酒の栄養素を丸ごと摂りたいなぁ。ご安心ください。ご自宅にある炊飯ジャーでも1晩で作れます。
作り方は、以前ご紹介した「栄養がつまった甘酒でキレイ度アップ!」をご覧ください。
ひな祭りにぴったり栄養満点な甘酒スイーツを作ろう!
紹介する2品とも砂糖不使用! 甘酒のみの優しい甘さが特徴的なスイーツです。
◆甘酒いちご白玉
【材料(2人分)】
(材料A)
・白玉粉 30g
・水 約30㏄
(材料B)
・甘酒(原液のもの) 50㏄
・牛乳 50㏄
苺 中6個
ミント お好みで
【作り方】
1:Aの白玉粉に様子を見ながら水を加え、耳たぶくらいの固さにしたら、6個に分け丸める。
2:沸騰したお湯に入れ、1~2分して浮き上がってきたものをすくい冷水にとる。
3:苺をすりおろしておく。
4:Bの甘酒と牛乳を合わせ、火にかけ人肌より少し暖かいくらいの温度になったら苺を加える。
5:白玉と4を合わせる。
◆甘酒チーズムース
【材料(2人分)】
牛乳 50㏄
粉ゼラチン 3g
クリームチーズ 30g
甘酒(原液のもの) 120㏄
※トッピングはお好みで
【作り方】
1:牛乳を80℃位に加熱しゼラチンを溶かす。
2:クリームチーズを加えよく合わせる。
3:甘酒を加えかき混ぜたら、カップに入れて2時間ほど冷やす。
甘酒を砂糖の代わりに使うことで代謝を促し、ビタミン、ミネラル、乳酸菌などの補給にもなります。美容効果もばっちりです!
毎日の積み重ねがキレイを作りの秘訣。ひな祭りに限らず、甘いものが食べたくなったら甘酒料理を食べて、美味しくきれいになっちゃいましょう!