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納豆の賞味期限切れは食べちゃダメ?危険なサインと保存方法とは

執筆者 こやなぎ | 更新日:2023.9.23

納豆を食べようと買ったけれど、いつの間にか賞味期限が過ぎていたという経験はありませんか?
納豆が無駄にならないようにせっかくなら食べたいけれど、賞味期限は過ぎているからお腹を壊してしまわないか心配。
本当に食べていいのかわかりませんよね。
今回は看護師である筆者が、納豆の賞味期限と危険なサインについてお伝えします。

納豆の賞味期限は気にしたほうがいい?

納豆の賞味期限は気にしたほうがいい?

「納豆ってもともとは納豆菌から作られているんだから、賞味期限なんて気にしなくていい」と思っていませんか?
納豆の賞味期限は、実は製造から1週間程度と短いのです。
そのため、美味しく食べるためには意識しておかないとすぐに過ぎてしまいます。
今回は、知っておいていただきたい「納豆」と「賞味期限」の基礎知識についてお伝えします。

納豆はもともと「発酵」した状態なんです!

納豆は代表的な「発酵食品」です。納豆菌と呼ばれる「菌」の力を使って大豆を変化させているのです。
納豆は納豆菌だけを大豆の中で増殖させることで、納豆を製造しています。
では、「発酵」と「腐敗=腐る」の違いとはなんでしょうか。
その違いは、ズバリ「人間に都合が良い変化かどうか」だけなのです。
納豆菌によってもたらされる変化は、我々人間にとって美味しい納豆を作る変化です。
それを人間は「発酵」と読んでいます。
そして、別の菌によって大豆にもたらされた変化が我々人間にとって食中毒をもたらす物であった場合、それは人間にとっては好ましくない変化ですので、それを「腐敗」と読んでいます。
つまり、発酵食品の納豆であっても、納豆菌ではない別の菌が繁殖した場合には腐敗している状態であると言えます。

納豆は1週間まで賞味期限が過ぎていても大丈夫!

賞味期限が1〜2日程度過ぎていたとしても、納豆は見た目も味もほとんど変わりません。
納豆は賞味期限から1週間程度過ぎていたとしても食べることができると言われています。
しかし、「賞味」期限は過ぎているため、味の保証ができなくなっている状態です。
具体的には「納豆の色が濃くなっている」「食感が固くなり、しゃりしゃりとしている」「苦味が出てきている」と言うような状態となっています。
このような状態は賞味期限からおおよそ5日〜1週間程度過ぎている納豆に多く見られるものです。
食べることはできますが、美味しいとは言えない状態かもしれません。

賞味期限と消費期限の違いって?

一見同じように見える「賞味期限」と「消費期限」の違いを、農林水産省と厚生労働省の「加工食品の表示に関する共通Q&A(第2集)」を元にご説明いたします。

賞味期限

賞味期限とは「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限」を指します。
ただし、賞味期限を超えた場合であっても、食品の品質が保持されている場合があります。
このため、賞味期限を過ぎた食品であっても、すぐに食べられなくなるわけではありません。

消費期限

一方で、消費期限とは「定められた方法により保存した場合において、腐敗やその他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限」のことです。
開封前の状態で、製造元が表記した通りに保存した場合、食品衛生上の問題が生じないと認められた期限とも言えます。
よって、消費期限が過ぎている食品は食べるには安全ではないと考えた方が良いでしょう。
賞味期限と違い、消費期限を過ぎた食品は食べられないと思って良いのです。

引用:国税庁 No.「加工食品の表示に関する共通Q&A(第2集)」

絶対に食べてはいけない状態の納豆とは

絶対に食べてはいけない状態の納豆とは

賞味期限を過ぎてしまった納豆。無駄にしたくはないけど、お腹を下すような危険なものは食べたくないですよね。
今回は絶対に食べてはいけない納豆の特徴をお伝えします。
どれかひとつでも当てはまった納豆は決して食べないようにしてください。
また、納豆だけに限らず、ご紹介するような特徴が出現している食べ物は食べてはいけません。

どろりとしていて水っぽい

通常、納豆はほとんど汁気がない食べ物です。
その納豆が湿っぽかったり、どろりとしているようであれば、その納豆を食べてはいけません。
それは腐敗している印となります。食べるとお腹を下してしまいます。

不快な刺激臭がする

納豆特有の臭いではなく、アンモニア臭などの酸っぱいにおいがしている場合は、その納豆を食べてはいけません。
その納豆が腐敗している印ですので、食べると食中毒を引き起こす場合があります。

かき混ぜてもネバネバした糸がでない

納豆の特徴でもある、お箸でかき混ぜたときに出るネバネバとした糸が出ない時は、その納豆を食べてはいけません。
ネバネバの糸は納豆菌によって発生するものです。それが出なくなったと言うことは、納豆菌以外の菌が納豆の中で繁殖していることを意味します。
それは腐敗と変わらないため、食べることはせずに捨てましょう。

変色している

通常、納豆は大豆の色(茶色に近いベージュ色)をしています。
もし、パック内の納豆が黒くなっている、もしくはかき混ぜてもいないのに白くなっているなど、変色しているのであれば、その納豆には納豆菌以外の菌が繁殖しています。
食べないようにして、そのまま捨ててください。

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賞味期限が切れた納豆を安全に食べる方法

賞味期限が切れた納豆を安全に食べる方法

納豆は賞味期限が製造より1週間から10日程度とされています。
「発酵食品だから」と油断して、すぐに賞味期限が近づいてしまうことはありませんか?
今回は、賞味期限が切れた納豆を安全に食べるためのチェック項目をお伝えします。

保存方法を確認しよう

まず確認するべきは、その納豆はどのようにして保存されていたかです。
冷蔵庫の中にずっと置いてあったのか、それとも冷凍されていたのか。もしくは室内に常温で保存されているのかを確かめてください。
賞味期限が切れていたとしても、冷凍・冷蔵されていたのであれば食べられる可能性があります。
室温で保存されていた場合には、保存状態が「常時10℃以下」であれば食べられる可能性がありますが、基本的には食べることは難しいと考えましょう。

賞味期限から何日経過したか確認しよう

基本的に、適切に保存されている場合には納豆は賞味期限から1~3日程度経過していても、味も問題なく食べることができると言われています。
1週間前後で香り・味に変化が出始めますので、食べられるかどうかを中身を見て確認することが必要になります。
それ以上経過したもの、例えば賞味期限から1ヶ月程度過ぎた納豆は、食べるのはやめましょう。

パックを開けて中身を確認しよう

保存状態と賞味期限から経過した日数を確認した後は、パックの中身の大豆を確認しましょう。
ポイントは色と臭いです。まず色を見て、黒色や緑色、真っ白などになっていないかを確かめましょう。
その次に臭いを嗅いでみて、納豆とは違った酸っぱい匂いや焦げたような匂いがないかも確認しましょう。
見た目も香りも「いつもと同じだな」と思えるのであれば、食べられる可能性が高いといえます。

「なんだかいつもと違うかも」と思ったら食べるのをやめよう!

前述したチェックポイントをクリアしていても、賞味期限を過ぎた納豆は口の中に入れたときに違和感をおぼえる場合があります。
多く言われているのが「しゃりしゃりと固い食感がある」と言うものです。
それ以外にも、口に入れたときに匂いや食感に違和感がある場合には、頑張って食べることはせずに廃棄することをおすすめします。

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納豆の正しい保存方法

納豆の正しい保存方法

今回は、納豆を賞味期限まで美味しく食べるための保存方法をお伝えします。
ぜひ参考にしてくださいね。

冷蔵

納豆の正しい保存方法は、気温10℃以下での保存です。基本的には冷蔵庫の中で保存することが推奨されます。
冬などで、室内の気温が10℃以下であれば室内でも保存することは可能ですが、できるだけ冷蔵庫の中で保管したほうが良いとされています。

冷凍

納豆は冷凍保存もできます。
冷凍保存する場合にはパックから出すことはせず、中身が空気に触れることがないよう、パックごとフリーザーバックに入れてから、冷凍庫に入れてください。
解凍する場合は、電子レンジなどで加熱することはせずに、室温、もしくは冷蔵庫に入れることで自然解凍を行ってください。

納豆は賞味期限に気をつけて食べるの忘れないで◎

納豆は賞味期限に気をつけて食べるの忘れないで◎

せっかく買った納豆。賞味期限切れには気をつけて、危険なものは食べないようにしてくださいね。

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執筆者
こやなぎ

看護師歴6年。集中治療室に勤務し、メインで循環器内科、その他消化器外科・呼吸器科・心臓血管外科などを専門としていました。在職中に心不全療養指導士の資格取得しています。プライベートでは0歳男児を育てる母です。女性目線、看護師目線のわかりやすい文章を書くことをモットーとしています。

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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