醤油のルーツも、味噌同様古代中国に伝わる「醤(ジャン)」であるといわれています。日本で主に発達した醤油は米・小麦・大豆を使用した穀醤が原型と考えられています。その後、信州の禅僧・覚心が鎌倉時代に中国から持ち帰った径山寺味噌の製法から、味噌造りが始まり、そのうち、この醤からしみだす汁がとてもおいしいことに気づき、今でいう「たまり醤油」になったといわれています。
紀州で生まれた醤油の製法はその後も発展し大阪の町人衆の間では、醤油は日用品になっていきます。一方関東では、醤油は伝わっていたものの製造には至っていませんでした。しかし、海流の関係でとれる魚が大阪とは異なり、臭みの強い魚が多く獲れたために、その臭みを消すのに適した醤油として濃口醤油がつくられはじめました。濃口醤油が作られた理由には諸説あり、単に江戸っ子は味の濃いものを好んだために作られた、と言われることもあります。
醤油は、大豆と小麦と塩から作られます。「醤油は麹が命」といわれますが、醤油は大豆と小麦をまぜて麹菌を繁殖させてもろみをつくり、酵母菌と乳酸菌の働きにより発酵させて作られます。発酵中、大豆タンパクが麹菌によって分解され、約20種類のアミノ酸に変わるとともに、うまみのもととなるペプチド類が生成されます。
また、醤油には様々な効果があります。食べ物の臭みを消す消臭効果や殺菌効果、味を引き立てたり、逆に塩辛さを抑えたりといった効果に加え、抗アレルギー効果や免疫機能の強化といった効果も実証されています。醤油は調味料のひとつと思われがちですが、味とうまみと栄養分がたっぷりつまった伝統食なのです。
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