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専門家インタビュー

専門家インタビュー

永田京子さん (NPO法人ちぇぶら代表理事、更年期フィジカルケアインストラクター)

更年期は、女性の人生をより充実させる転換期
正しい知識とエクササイズで、快適に過ごしましょう

プロフィール

永田京子(ながた・きょうこ)

NPO法人ちぇぶら代表理事
更年期フィジカルケアインストラクター
NPO法人更年期と加齢のヘルスケア認定メノポーズ・カウンセラー

1983年、兵庫県生まれ。演劇活動後、身体の使い方に興味を持ち、整体・経絡・アロマ・リフレクソロジーを学ぶ。ピラティス指導者、NPO法人マドレボニータ認定インストラクターとして活動する中で、40代の受講者たちの声と自身の母が更年期障害になった経験から、更年期を迎える女性をサポートすることを目的とした「ちぇぶら」を設立。身体のケアと更年期の知識の普及に務める。2児の母。
NPO法人ちぇぶら http://www.chebura.com/

インタビュー・文/梅森 妙

更年期およびプレ更年期の女性に対するサポートをおこなっているNPO法人ちぇぶら代表理事の永田京子さん。永田さんがこうした活動をはじめた経緯や、活動を通じて得た気づき、さらに効果的な更年期対策についてうかがいました。

1 ちぇぶらの活動を始めたきっかけ

私が更年期の女性をサポートするNPO法人「ちぇぶら」の活動を始めたのには、ふたつ理由があります。

ひとつは、それまで出産後の女性をサポートするNPOの活動をしていたのですが、そこで聞いた20代、30代の女性の声と、40代で出産された女性の声の「質」が違っていることに気づいたことです。40代では、心とからだの不調の声がひじょうに多くて、「これは産後だけの問題なのだろうか」と、疑問に思っていました。

もうひとつは、私が高校生の頃、母が更年期障害でうつになってしまったことです。私の母の場合は、まず、目が乾くという症状から始まりました。目が乾くので眼科に行って、目薬と飲み薬を処方されて帰ってくるのですが、喉がつかえて飲み薬が飲めない。それで、今度は耳鼻科に行きますが、そこでも飲み薬をもらうので、薬をオリーブオイルに入れて流し込む、なんてことをしていました。そんなことをしているうちに、今度は服の繊維にかぶれて湿疹が出て、皮膚科に行く……。なにか症状ごとに診療科をめぐる、まさにドクターショッピングです。薬を飲んでも症状はよくならない。本人もつらいですが、まわりの家族にとってもつらいですよね。今でこそ「更年期」という言葉は市民権を得ていますが、当時は母自身も周囲も、更年期障害だとは思っていませんでした。

私の育った家庭は、家事や育児は専業主婦だった母の担当で、男は外で働くというような、いわゆる「昭和の家」でした。父は、朝起きられなくなった母を見て、悪気なく「怠けている」と言っていました。高校生で反抗期だった私は、突然ポロポロ涙を流して泣き出す母を見て、「うっとうしいわ!」なんて、突き放して言っていました。母にしてみれば、からだがつらい上に、家族に理解してもらえないことで、精神的にも参ってしまったんですね。それまでは、よく話を聞いてくれたり、いろんなところに一緒に出かけたり、子どものためにおやつをつくって待っていてくれるような、明るくやさしい母だったのですが、一時は激変して、気分が落ち込むときもあれば、イライラして物や家族に当たったり、暴力的になってしまうこともあったのです。それが更年期を抜けると、母はすっかり元気になり、いまは家族の関係も元に戻って仲良くやっています。

あるとき、産後の40代の女性たちの声を聞いたときに、このときの記憶がふっとよみがえりました。そこで、40代のからだの不調は、産後の問題だけではなく、更年期の問題にも差し掛かってきているんじゃないかという思いを持ちました。

そんな折り、2014年3月に、ある自治体の事業で「40代、50代の女性向けのセミナーをやってくれないか」という依頼をいただきました。当時、私自身は30歳になったばかりで、当然ですが更年期はまだ体験していませんでした。これまで40代、50代を対象としたセミナーはやったことがなかったので、どうしようかという迷いもありましたが、自分がなんとなく疑問に思っていることと結びつきそうな気もして、依頼を受けることにしました。3回連続の講座で、同じ受講者に3週にわたって受けていただくという内容でした。そこで、講座の回数を重ねるにつれて、受講者の方々が明るく元気な姿へと変わっていかれる様子を目の当たりにして、私の中で「更年期サポートは必要なんだ」ということが、確信に変わったのです。それが、いまの活動を始めるきっかけとなりました。

2 正しい知識を広めたい

「ちぇぶら」の活動の中心となるのは、からだのケアです。実際にからだを動かすエクササイズと、更年期の知識を伝えていくレクチャーを組み合わせた内容のセミナーを開催しています。

更年期の症状はさまざまですが、からだを動かすことによって、更年期症状が緩和されることがわかっています。
なぜ更年期症状が起こるかというと、女性ホルモンの急激な減少とそれによる自律神経の乱れが原因です。この自律神経の乱れをエクササイズによって整える方法を知ることで、更年期のさまざまな症状に翻弄されるのではなく、ある意味では攻めの姿勢でのぞめます。

また、更年期についての知識がないためにひとりで悩んだり、私の母のようにドクターショッピングをしてしまったりするのはつらいことです。セミナーでは、仲間とつながれたり、「知る」ということで対策がとれ、自分らしい健康を選ぶ力をつけることを目的としています。

ちぇぶらの活動の主な対象は「プレ更年期」、つまり更年期手前の30代後半から40代前後の方々です。立ち上げた最初の頃は、更年期の渦中の女性を考えていましたが、次第にプレ更年期の方を対象とする必要性を感じるようになりました。というのは、勉強のために、更年期障害で悩まれる方々のピアカウンセリングを目的とした場に参加させていただいたのですが、みなさん、「明日の自分の状態がわからない」と言うのです。外に出かけていくことすら大変で、大げさではなく、まさに「命からがら」なんだということがわかりました。すでに更年期障害の渦中にあって苦しんでいる方は、自分で情報を見つけるということもむずかしく、その日に外出できるかどうかもわらかないので、語らいの場やセミナーの予約を取ることすらできないわけです。
そういう方たちにお話を聞いてみると、症状を相当我慢された後、やっとの思いで病院へ行きますが、ドクターショッピングをしている方が多かったです。更年期うつになる方もいますが、更年期うつと一般的なうつは、病院の診療科も違います。間違った診療科に行ってしまうと、よくなるどころか逆に長引いてしまう可能性もあるのです。
できてしまったキズに絆創膏を貼るサポートも必要ですが、果たしてそれで問題は解決に向かうのだろうかと考えました。更年期にさしかかる手前の年齢層に伝えていくことが大事だなということに気がついたので、40歳前後の方々を主な対象にしています。もちろん渦中の方も歓迎です。痛めたものを修復するのは大変。こじらせる前にぜひ来ていただきたいです。

この事業を始めたとき、当事者の声をしっかり聞いて、実情を知ることが大事だと思い、まずはアンケートをとりました。来る日も来る日も街頭に立って、直接、生の声を聞きました。ウェブアンケートも含めると、合計1014人の女性にアンケートをとったのですが、人によって更年期のとらえ方はさまざまだということがよくわかりました。
同じ女性であっても、つらい症状に悩む人がいる一方で、自覚症状のない人もいます。「私は更年期の症状がまったくなかったわ」という人もいれば、「更年期なんてヒマな人がなるものよ」「更年期障害は気持ちが弱いからなるの」なんて言われることもありました。逆に、親身になって答えてくださった方もいました。「誰にもわかってもらえずに孤独だった。話せる相手がほしかった」「大切な人に理解してほしかった」「その当時、更年期の知識がなかった。もし知っていたら、HRT(ホルモン補充療法)を受けたのに」という声もありました。同性であってもこんなにとらえ方が違うのですから、更年期に関する正しい知識を広めていくというのは、とても大変なんだなと思いました。

3 肩こりや物忘れなど、更年期の症状はさまざま

アンケートをとってみてわかったのは、52%の人が更年期のことをよく知らずに過ごしていたということです。「更年期という言葉は知っているけれど、60歳くらいからのことだと思っていた」という人もいたり。自分が更年期になっても、知識がないまま、なんとなく調子が悪くて、ずっと曇り空みたいな毎日を過ごされていたという方が半数以上だったのです。

また、「更年期だと自覚している」という人に、自覚症状の項目にチェックを入れてもらったのですが、「汗をかきやすい」「疲れやすい」「肩こり」「腰痛」「手足の痛み」が多かったです。10人にひとりは、症状を感じないという方もいらっしゃいますし、4人にひとりは日常生活に支障が出るほどの更年期障害になるというもいらっしゃいます。人によって症状も程度も、まったくちがいます。

意外かもしれませんが、肩こりは2番目に多い症状です。女性ホルモンの減少で、老廃物が滞りやすくなり、尋常ではない肩こりに悩まされるという方はとても多いのです。また物忘れも、更年期症状の一つです。物忘れというと、「年だから」なんて思いがちですが、女性ホルモンは記憶や認知にも大きな影響を与えているんです。

 

尿もれ、頻尿に悩まれる方も多いです。40代のふたりにひとりは尿漏れに悩んでいらっしゃいます。尿道平滑筋という筋肉があるんですが、女性ホルモンの急低下で、その筋肉が薄くなり知覚過敏状態になることも。実際はそんなに尿が溜まっているわけではなくても、尿意を感じてトイレが頭から離れないという方もいます。
尿漏れの予防や改善については、「骨盤底筋を鍛えなさい」と、よく言われますが、骨盤底筋にプラスして、ももの内側の内転筋という筋肉を鍛えることもおすすめです。骨盤底筋と内転筋を一緒にきちんと鍛えてあげると、尿漏れの予防や改善にとても効果的です。
あとは、女性ホルモンの急低下で免疫力が下がり、湿疹やアレルギーが出る方も。ホットフラッシュや多汗などは更年期の症状だと気づきやすいのですが、肩こりや腰痛、手足の冷え、疲れやすい、息切れ、物忘れなど、一見、更年期の症状だとは思わないような症状も多いので、それとは気づかないこともよくあります。

とはいえ、本当の病気の可能性もあるので要注意です。40歳を過ぎて、なんだかよくわからない体調不良がずっと続いているというときには、一度婦人科に行って検診を受けてみてください。女性って、女性ホルモンが出ている間はからだを守ってくれているので、強いんです。女性ホルモンが急低下したあとは、守りがなくなってしまうので、今まで健康体だった方も、体調を崩しやすくなります。この時期からはコレステロール値も上がりやすく、また糖尿病も増えてきます。40歳を過ぎた方は、定期的な検診は自分を守るために受けていただきたいです。

4 更年期は「The Change of Life」=人生の転換期

更年期のことを、英語では「The Change of Life」と言って、人生の転換期としてとらえられています。
日本で更年期というと、「女でなくなる」とか、「ヒステリック」とか、ネガティブなイメージが大きいと思いますが、それはもったいないことです。人生のクオリティを向上させるための転換期としてとらえて、もっと自分の心とからだに向き合う期間として考えれば、更年期という節目をきっかけにして、20代、30代よりも充実した日々を過ごすことができます。
更年期の原因は、先述したように、女性ホルモンの急低下による自律神経の乱れが大きな原因です。女性ホルモンが急低下しているときは、どうしても神経が敏感になります。ちょっとした言葉がとても気になってしまったり、ちょっとしたストレスを大きなストレスに感じてしまったりとか、そういった変化が起こってきます。

さらに、環境要因もあります。親の介護が始まったり、会社で管理職になって責任ある立場になったり、子どもの受験が始まったり、そういった環境の変化が重なって、より精神的な負担が大きくなってしまうのです。

うまく乗り切るには、更年期について、正しく「知る」ことが大切です。
更年期の症状が出る時期は、脳の視床下部がパニックを起こしている時期です。まずは自分のからだで何が起こっているのかを知って、「自分はどうすれば快適か」「どうしたら幸せを感じるのか」というような、自分の感覚を大事にして、自分らしい健康を選んでいく。そのためにも、正しい情報を得ることは大切です。
たとえば、更年期に関する本は数多くありますが、どの本を読んでも「ゆったり過ごしましょう」と書かれていたりします。ゆったり過ごすのが好きな人や、ゆったり過ごせる環境がある人ならいいんですが、そういう人ばかりではありません。活動的に過ごしたほうが幸せだという方もいますし、ゆったりできる環境がないという方もいます。ですので、「自分がどういった状態が心地よくて幸せか」という自分の感覚や望みと照らし合わせて、自分らしい過ごし方を選んでいくのがいいと思います。正しく理解をした上で、食品やサプリを利用したり、婦人科でHRT(ホルモン補充療法)を選択してもいいと思います。
エクササイズ、運動は、すべての方におすすめします。運動には自律神経を整える効果があります。運動しているときのことを想像してみてください。走った後は、心臓がドキドキしてからだが熱くなり汗をかきます。これは興奮する交感神経が優位になっている状態です。運動をやめると、心臓のドキドキは収まり、呼吸もゆるやかになってきて、体温も下がります。このままどこか横になれるところがあれば眠りたい、というような感じになるのではないでしょうか。これはリラックスする副交感神経が優位になった状態です。運動するという行為は、ある意味では、強制的に自律神経を整える効果があるのです。

5 何もしなければ、長生きしても12年寝たきり生活

40歳前後の方々には、ぜひとも運動する習慣を身につけてほしいと思います。これは更年期を快適に過ごすためだけでなく、その後の長い人生を快適に過ごすために、とても大切なことです。

女性は35歳頃から、骨も筋肉量も減少していきます。骨は更年期以降、年間2%ずつ減っていくなどと言われていますが、骨と筋肉が減っていくと、自分で生活ができなくなってしまいます。たとえば、布団を干そうと思ったら、小指が布団に引っかかり骨折してしまった、というように、気がついたときにはすっかり骨がもろくなっていることがあります。そうなってから、運動しようとしても無理があるので、早い段階から運動を生活に取り入れてください。

日本の女性は世界でもトップクラスで長生きするのですが、なんと、要介護の期間も世界一長くて、平均して12年くらいです。これからもっと寿命が延びることが予想されますが、健康寿命を延ばしていかないと。せっかく長生きするのなら、100歳になっても、元気に生活したいですよね。

運動することを習慣づけると筋肉量も増えますし、からだを動かすことが心地よくて楽しくて、日常生活が快適になるということを実感できると思います。
ですから「ちぇぶら」では、自律神経を整えるエクササイズ、体幹部を鍛えるエクササイズなど、なるべく日常生活の中で手軽に取り入れられるものを提案しています。

 

社会で活躍する女性はどんどん増えていますから、最近は女性従業員が多い企業の人事部から、セミナーのご依頼をいただくこともあります。更年期については、当事者だけでなく、まわりの人々の理解が大切なのですが、男性でもとても親身になって聞いてくださる方もいれば、「ヒステリーな女性のことね」と軽視されてしまうこともあるのが現状です。更年期のことは、まだまだ個人の問題とされているのを感じますが、女性が長い人生にわたって社会で活躍していくためには、もっと社会全体で取り組んでいく必要があると思います。

講座を受講してくださった方々からは、「自分の身体のことなのに知らなかった」「目からウロコが落ちた」という声をよく聞きます。「今から準備して臨みたい」「更年期といえば、得体の知れない怖いものだと思っていたけれど、怖くなくなった」「気持ちが楽になりました」という感想をきくと、この活動をやっている手ごたえを感じます。これからも「ちぇぶら」の活動を通して、女性が自分らしい充実した人生を送るためのサポートをしていきたいと思います。

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30~50代の女性を対象に、キレイと健康の情報を提供するサイトです。 「ダイエット」「アンチエイジング」「更年期障害」の3つを柱として、専門家からのアドバイスや役立つ情報を紹介します。  とくに「発酵食品」と「酵素」に注目します。味噌、醤油、麹など伝統的な日本食に美と健康のヒントを発見するとともに、「酵素」のパワーを積極的に取り入れることを提案します。 30~50代の女性を対象に、キレイと健康の情報を提供するサイトです。 「ダイエット」「アンチエイジング」「更年期障害」の3つを柱として、専門家からのアドバイスや役立つ情報を紹介します。  とくに「発酵食品」と「酵素」に注目します。味噌、醤油、麹など伝統的な日本食に美と健康のヒントを発見するとともに、「酵素」のパワーを積極的に取り入れることを提案します。 発酵食品とは発酵食品とは 酵素とは酵素とは 更年期障害とは更年期障害とは

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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