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ぬか床の作り方|初心者にも簡単なお手入れ方法から保存の仕方まで◎

執筆者 安田あかり | 更新日:2023.11.29

「ぬか漬けを作ってみたいけど、どうやって作るの?」

「ぬか床作りってなんか難しそう……。」

「ぬか床の作り方を知りたい!」

発酵食品で、独特の酸味があるぬか漬けを、家で手作りしてみたいですよね。

自家製のぬか漬けを作るためには、「ぬか床」を仕込む必要があります。

ぬか床の仕込みをきちんと手順を踏んで行うことが、美味しいぬか漬けにつながりますよ。

この記事では、自家製のぬか漬けの作り方を知りたい方へ、ぬか床の作り方や準備するもの、お手入れ方法などを解説します。

ぬか床を作るのに少し時間はかかりますが、初心者の方でも簡単にできる作り方ですので、ぜひ参考にしてみてください。

ぬか床作りに必要なもの

ぬか床作りに必要なもの

ぬか床の作り方を説明する前に、必要な材料と道具をご紹介します。

 

必要な材料

生ぬか
1kg
ミネラルウォーター
1L
粗塩(自然塩が望ましい)
130〜150g
昆布
5cm四方を2~3枚ほど
かつお節
2g
鷹の爪
2本(ちぎっておく)
(煮干し)
5匹分
(干し椎茸)
少々
(茹で実山椒)
少々
捨て漬け野菜
適量(キャベツの外葉、野菜の皮など)

※()内の材料はお好みで用意してください。

米ぬかは、できればお米屋さんで鮮度の良いものを選びましょう。

昆布とかつお節は、ぬか床にうま味をプラスし、鷹の爪は防腐のためなので、ぜひ入れておきたいものです。

必須ではないものの、煮干しや干しシイタケもうま味をプラスし、茹でた実山椒は香りづけになりますので、可能であればいれてみましょう。

 

必要な道具

蓋つきの食品用保存容器(約3~4L)
大きめのボウル

 

保存容器は蓋つきでしっかり密閉できるものを選びましょう。

大きさは今回の分量で作る場合は、容量がおよそ3〜4Lが望ましいです。

容量が小さい保存容器だと、ぬか床を混ぜにくかったり、ぬか床がこぼれてしまったりします。

また、保存容器はプラスチック製でも構いませんが、ホーロー製であれば、ぬかのにおいが移りません。においが気になる方にはホーロー製がおすすめです。

ぬか床専用のホーロー容器なども販売されていますので、それを使用するのも良いでしょう。

ぬか床の作り方の手順

ぬか床の作り方の手順

必要な材料と道具が揃ったら、いよいよぬか床の作り方を説明します。

ぬか床の作り方のステップとしては、「材料を混ぜる」「捨て漬け」の2つがあります。

ステップごとに作り方を解説していきます。

ステップ① 材料を混ぜる

  1. 生ぬかと粗塩を、ボウルに入れて混ぜる。
    ある程度混ざったら、ミネラルウォーターを900mlほど加えて良くかき混ぜる(ミネラルウォーターは100ml残しておく)。手でしっかりと均一になるよう、味噌くらいの硬さになるまで混ぜ、硬いようであればミネラルウォーターを足して調整する。
  2. ぬか床のもとが出来上がったら、かつお節と鷹の爪(あれば干し椎茸・実山椒)を加え、よく混ぜる。
  3. ぬか床のもとを保存容器に移す。

ポイントは、ぬか床のもとを手でぎゅっと握った時に、少し水分がにじむくらいを目安に硬さ調整をすることです。

ステップ② 捨て漬け

  1. 捨て漬け野菜をステップ①で作ったぬか床に埋めるように入れ、表面を平らにする。(今回の分量だと、キャベツの葉1〜2枚分)さらに昆布と煮干しをぬか床に挿すようにして埋める。
  2. ぬか床を手のひらでぎゅっと空気を抜くように押し付け、蓋をして密閉する。
  3. 捨て漬け野菜を入れてから初めの10日間は1日2回、ぬか床をしっかり底からかき混ぜ、次の10日間は1日1回同様にかき混ぜる。
    捨て漬け野菜を入れてから4〜5日経ったら、古い捨て漬け野菜は捨て、新しい捨て漬け野菜を埋める。
  4. 捨て漬け期間は約2週間行い、ぬか床から酸味のある香りがしたり、ふかふかとした触り心地であったりすれば完成。

捨て漬け野菜を入れ替える際、漬けた後の捨て漬け野菜のぬかはこそげ落とし、野菜の水分をぎゅっと絞って、ぬか床に戻してあげましょう。

捨て漬けに使った野菜は食べられる状態ではないので、そのまま処分します。

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ぬか床を作った後に最初にやるべきこと「捨て漬け」とは?

捨て漬け

「捨て漬け」は文字通り、野菜を漬けて捨てることで、キャベツの外葉や芯、にんじんの皮などの野菜くずをぬか床に入れて漬けます。

捨て漬けの野菜が、ぬか床に含まれる菌のエサになったり、ぬか床に水分を与えたりする役割があり、ぬか床の熟成をさせます。

もし、捨て漬けをせずに野菜を漬けると、ぬか漬け本来の風味や香りが味わえません。

ぬか床を育てるためにも、捨て漬けの作業は必須ですので、焦らず根気よく捨て漬けを繰り返しましょう。

ぬか床の毎日のお手入れ方法

ぬか床の毎日のお手入れ方法

ぬか床は、1日に1回、表面と底を入れ替えるように手でしっかりとかき混ぜましょう。

混ぜずにそのまま放置しておくと、一部の菌が過剰に発酵し、ぬか床中の菌のバランスが崩壊し、味や風味が落ちたり、異臭がしたりします。

毎日かき混ぜて、ぬか床表面の菌と底の菌を入れ替えることで、ぬか床に存在する菌のバランスが保たれ、美味しいぬか漬けができます。

ぬか床の保管方法や温度管理はどうすればいい?

ぬか床を良い状態に保つためにも、保管方法や温度管理も重要です。

ぬか床に適している温度は20〜25℃と言われているため、基本的に常温での保管が可能です。

しかし気温が高い夏場だと、ぬか床中の菌が異常発酵し、酸味が強くなったり、カビが生えたりします。そのため、夏の間は冷蔵庫での保存がおすすめですよ。

ぬか床を温度の低い冷蔵庫で保管すると、菌の発酵スピードがゆっくりになり、野菜が漬かる時間が長くなります。

漬け時間は調整するようにしましょう。

ぬか床に何か白いものが出てきた!どう対処すべき?

ぬか床を「しっかりかき混ぜていない」「しばらく混ぜ忘れた」といった場合、表面に白いものが出てくる場合があります。

この白いものの正体は酵母の一種で、摂取しても体に悪影響はありませんが、ぬか漬けにした時の味が変わってしまいます。

白いものが表面に現れてしまった際は、周りにあるぬかごと白いものを取り除き、良くかき混ぜましょう。

ぬか床を管理する上でのちょっとした裏技

ぬか床を混ぜる際は、きれいに洗った素手でかき混ぜてもかまいませんが、塩分が濃いため、人によっては手荒れしてしまう場合があります。

手荒れ予防のためにもビニール手袋をして混ぜてもかまいません。

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まとめ

今回は、自家製のぬか漬けを作りたいあなたに、ぬか床の作り方や必要な準備物を中心に解説をしました。

作り方は意外とシンプルですので、初心者でも簡単にできますよ。

ぬか漬けを作れる状態にするまでは、少し時間がかかるぬか床作りですが、作ってお手入れをきちんとすれば、美味しい自家製のぬか漬けができます。

ぜひこの記事のぬか床の作り方を参考にして、ぬか漬け作りを楽しんでみてくださいね。

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執筆者
安田あかり

管理栄養士資格を取得後、有料老人ホームや大学に勤務。 有料老人ホームでは、献立作成や食材発注業務を経験。 その後、管理栄養士学科のある大学の助手として、管理栄養士を目指す学生へのサポートに尽力しておりました。 また、スキルアップのため、フードコーディネーター2級の資格も取得。 現在はWebライターとして「根拠のある内容を分かりやすく伝える」を意識し、ためになる情報をお伝えします。

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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