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酵素とはわかりやすく説明すると?働きから身近な例まで解説

執筆者 こやなぎ | 更新日:2023.12.5

この記事を読んでいらっしゃるあなたは、酵素にはどんなイメージをお持ちでしょうか?
「体に良い」「ドリンクとして飲む」「食事に取り入れると良い」など、さまざまなイメージがあると思います。
しかし、具体的にどんなものなのか、「いまいちわからない」と感じることもあるのではないでしょうか。
今回は看護師である筆者が、酵素とはどんなものなのか、簡単にわかりやすくご説明いたします。
ぜひ記事を読んで、酵素を身近に感じていただきたいです。

酵素とは何?わかりやすく解説してみます!

酵素とは何?わかりやすく解説してみます!

酵素とは、わかりやすく言うと「人が生きていく上で必要な化学反応を体の中で起こしているタンパク質」のことです。
そして1つの化学反応に対して1つの酵素が担当しています。
いわば化学反応と酵素はマンツーマンの関係です。
例えば、ある化学反応Aには酵素Aが使われているとします。酵素Aは別の化学反応に使われることはありません。
酵素Aは化学反応Aに対してのみしか効力を発揮しないのです。
人の生命維持には多くの化学反応が必要となり、それぞれの反応にはすべてに違う種類の酵素が関わっています。
よって生体維持のための化学反応の数だけ人の体内には酵素があると言われており、その数は5000種類にも上ると言われています。
人が生命維持に必要な化学反応を行うために元から体内に持っている酵素を「体内酵素」といいます。
それに対して、食べ物などに含まれている、元来人の体にはない酵素のことを「体外酵素」と呼びます。

酵素の種類にはどんなものがあるの?

酵素の種類にはどんなものがあるの?

前章で酵素にはたくさんの種類があると言うことがわかっていただけたと思います。
その酵素たちを大きく分類すると、人が元から体の中に持っている「体内酵素」と、本来は人の体にはない「体外酵素」に分かれています。
今回は、体内酵素と体外酵素がどのようなものなのかご説明いたします。

体内酵素とは何?わかりやすく説明!

体内酵素には、食べ物の消化を行う「消化酵素」、身体の反応の中で消化以外の生命維持のために起こる化学反応を担当する「代謝酵素」の2つのグループに分けることができます。

消化酵素

消化酵素とは、食べた物を分解して、体に吸収しやすいようにする酵素のことを指します。
例えば、私たちの唾液の中には白米などに含まれるでんぷんを分解する酵素である「アミラーゼ」、胃液の中にはお肉などのタンパク質を分解する酵素である「ペプシン」や、膵臓から分泌されるすい液の中には、「リパーゼ」と言う脂肪を分解する酵素が含まれています。

代謝酵素

代謝酵素とは、体内酵素のうち、消化酵素以外のすべての酵素のことです。
消化酵素が、食べ物を消化することで作り出されたエネルギーを体の中で生きるための化学反応に使っている酵素を指します。
代謝酵素は 体の細胞ひとつひとつに働きかけ、新陳代謝の手助けをしています。
例えば、体の中の血液のめぐりを促進させたり、免疫力をアップさせて風邪をひきにくくしたり、体の中で要らなくなった老廃物を排出したりなど、生きていく上での活動のすべてに関係しています。

体外酵素についてわかりやすく説明!

体内酵素に対して体外酵素とは、その文字通り言うと人の体の中にはない酵素のことです。
私たち人間が体外酵素を取り入れるためにできることは、体外酵素を多く含む食品である果物や野菜などを食べることです。
そういった食品に含まれる、人の体内にはない酵素を「食物酵素」と呼びます。

食物酵素

食物酵素はその名の通り食品に含まれているため、食べ物から体の中に取り入れることができます。
食物酵素には、体内酵素の働きを補助する役割があります。
食物酵素を多く含む食べ物には、発酵食品、果物、野菜、生魚などが挙げられます。

酵素の働きをまとめてみました!

酵素の働きをまとめてみました!

今回は酵素とはどんな働きをするのか、わかりやすくまとめてお伝えします。

  1. 食物酵素は体内酵素の働きをサポートして、生命維持に必要な化学反応を補助する
  2. 消化酵素は食べ物を消化することでエネルギーを生み出す
  3. 代謝酵素は生命活動に必要な化学反応のすべてを担っている

こんな身近なところに酵素がいる!

こんな身近なところに酵素がいる!

今回は、酵素とはどのようなものに含まれているのか、わかりやすくご紹介します。
特に体内酵素の働きを助ける効果がある食物酵素を多く含む食べ物と、酵素を効率よく体の中に取り入れるための方法をご紹介します。
ぜひ日々のお食事に取り入れてみてください。

発酵食品

発酵食品は食物酵素を多く含んでいる食品です。
発酵食品の代表的な「こうじ」が作り出す酵素は100種類とも言われています。
また、食べることで発酵食品に含まれる酵素から産生される栄養成分「ビタミン」や「アミノ酸」を摂取することができます。
加えて、発酵食品に含まれる乳酸菌などの微生物は、体内の酵素と同じ働きをする酵素を生み出すこともできるのです。
つまり、発酵食品に含まれる微生物の力を借りてより多くの酵素を摂取することができるということです。

発酵食品のうち、特に酵素が多いと言われている食べ物は以下の通りです。

納豆 味噌 漬物 ぬか漬け キムチ

果物

パパイヤ、梨、パイナップル、キウイフルーツにはいずれもタンパク質を分解する酵素である「プロテアーゼ」が含まれています。
酵素の働きが具体的にわかる例として、これらの果物をお肉料理の下ごしらえに使うと、「プロテアーゼ」の働きによってお肉が柔らかくなる、と言うものがあります。
また、でんぷんを分解する酵素である「アミラーゼ」がバナナには豊富に含まれています。
中でも特に完熟したバナナには多くの酵素が含まれていると言われています。
また、脂肪を分解する酵素である「リパーゼ」がグレープフルーツなどの柑橘類やイチゴには多く含まれています。
これらの果物はお食事の後のデザートやお食事とお食事の間などにおやつとして食べると良いとされています。
体内に入った時に酵素の働きを充分に活用することができるからです。

果物のうち、特に酵素が多いと言われている食べ物は以下の通りです。

パイナップル パパイヤ りんご マンゴー いちじく キウイフルーツ イチゴ バナナ

野菜

野菜にも酵素を含む食品が多くあります。
大根、かぶには「三大栄養素」である炭水化物、タンパク質、脂質全ての分解酵素である3つ、「アミラーゼ」「プロテアーゼ」「リパーゼ」が含まれています。
その他、キャベツ、山芋にはでんぷんを分解する酵素である「アミラーゼ」が、玉ねぎにはタンパク質を分解する酵素である「プロテアーゼ」、とうもろこしには脂肪を分解する酵素「リパーゼ」が含まれています。
また、イモ類だけでなく、トウモロコシなどにも酵素は多く含まれています。
いずれも火を通さずに生で食べるのが、酵素が持つ効果を得るために一番よい方法です。
特に、大根おろしなどは生で食べられるだけでなく、お腹の調子を整えるのにおすすめの食べ物です。
しかし、中には生で食べにくいお野菜もありますので、ご自身が食べにくいと感じる場合には低温で調理してから食べるようにしてくださいね。

野菜のうち、特に酵素が多いと言われている食べ物は以下の通りです。

大根 かぶ 山芋 キャベツ 玉ねぎ にんじん レタス トマト ほうれん草 とうもろこし

生魚

生魚にも酵素が多く含まれているものがあります。
わかりやすく例えると、新鮮な魚を生の状態で置いておくと腐ってしまいますよね。
その原因の1つは、酵素が生魚には多く含まれているためなのです。魚に含まれる酵素はタンパク質の分解を促進してくれます。
お魚を食べる際には、酵素の作用を活かすために生の状態で食べることができるお刺身がおすすめです。
そして鮮度の落ちた魚は食中毒を起こしてしまう可能性があるため、酵素をより効率的に摂りたい場合には新鮮なものを選ぶようにしてくださいね。

生魚のうち、特に酵素が多いと言われている食べ物は以下の通りです。

マグロ カツオ さば いわし

食べ物に含まれている食物酵素は、温度が70℃以上になると形が変わって、酵素として働かなくなってしまいます。
そのため酵素を取り入れるためにお料理をする際には加熱調理はせず、「生」の状態で食べるのがベストです。
つまり、茹でたり焼いたりせず、生のままでお魚や野菜を食べる事をおすすめします。
しかしお野菜などを生で食べる場合には、加熱した時よりも胃腸に負担をかけてしまいます。
胃腸などの消化器官に負担をかけないよう、食べる量は腹八分目にするようにしてください。
同じく、胃腸に負担をかけないようにするためには食べ物を細かくして消化を良くすることが大切です。
お食事はよく噛んで食べるようにしてくださいね。

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酵素を活かして健康な生活を送ろう

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この記事を読んだ方は、お友達やご家族などにも酵素についてわかりやすく説明することができるようになったのではないでしょうか。
身体や美容に良い酵素。実は身近にあるものから取り入れることもできます。
ぜひ生活に取り入れて健康的な日々を送ってくださいね。

#健康 #美容 #酵素 

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執筆者
こやなぎ

看護師歴6年。集中治療室に勤務し、メインで循環器内科、その他消化器外科・呼吸器科・心臓血管外科などを専門としていました。在職中に心不全療養指導士の資格取得しています。プライベートでは0歳男児を育てる母です。女性目線、看護師目線のわかりやすい文章を書くことをモットーとしています。

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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