健康になるためには発酵食品を食べたら良いとは聞くけれど、どんなものを食べたらいいかわからない、自分にあった発酵食品がわからないということ、ありませんか?
今回は、現役看護師の筆者がお悩み別におすすめの発酵食品をご紹介します。
ぜひ記事を読んで発酵食品の効果的な食べ方をしてみてください。
目次
あなたの悩みに合わせた最強の発酵食品とは?
発酵食品といっても特徴はそれぞれ。それぞれのお悩みにあった最適な発酵食品をご紹介します。
美肌・美髪を目指したい!
美肌・美肌に効果がある発酵食品はこちら。
チーズ
チーズに豊富に含まれるビタミンB2は、肌のターンオーバーを促進し髪の毛などの細胞の再生産に重要な働きをする効果があるので、美しい肌・髪を作ってくれます。
より効果的に美肌を目指すなら、カッテージチーズがおすすめです。
肌の老化や乾燥を防いでくれるセレンと、若さを保つためのミネラルが含まれているので高い美肌効果が期待できます。
味噌
味噌は、畑の肉といわれる大豆のタンパク質、豊富なビタミンやミネラル、食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールなど、美容と健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。 また、大豆に含まれるイソフラボンにより美肌効果が期待できます。
ダイエットをしたい・冷え性を治したい!
ダイエットや冷え性のあなたにおすすめな発酵食品はこちら。
チーズ
チーズに含まれるタンパク質は身体の代謝アップに効果的です。
加えて、ビタミンB2は、脂質の代謝を促進する効果もあります。
効果的な食べ方は、比較的低脂肪・低カロリーのカッテージチーズ、モッツァレラチーズを選ぶことです。
キムチ
キムチを漬け込む際に使用されている唐辛子には、カプサイシンが含まれています。
カプサイシンには体を温める効果があるため、体温も血流もよくなり、新陳代謝をアップさせてダイエットをサポートしてくれます。
便秘を解消したい!
便秘の解消に効果がある発酵食品はこちら。
ヨーグルト
便秘を解消するためには腸内菌の割合を整える必要があります。
乳酸菌などの善玉菌を含む発酵食品は腸内環境を整えるのにぴったりですが、注意点があります。
それは「加熱しないほうが良い」と言うこと。菌は生物ですから、高温に熱すると死滅してしまいます。
ヨーグルトは加熱せずに食べられる発酵食品の一つであり、多くの乳酸菌を含んでいるため腸内環境を整え、お通じを良くする効果が期待できます。
より効果的な食べ方は、冷蔵庫から出してすぐではなく、常温に近い温度にしてから食べることです。
ヨーグルトに含まれる善玉菌を活性化させることができるので、腸内環境をより良くすることができます。
納豆
同じく、常温で食べられる納豆も便秘解消に効果的です。
納豆には1パックあたり3gほどの食物繊維が含まれており、野菜などの食物繊維が不足している方にはもってこいです。
食物繊維の力でお通じを良くし、善玉菌が腸内環境に作用して便秘解消に導いてくれます。
免疫力をアップさせたい!
免疫力をつけたいならこちらの発酵食品がおすすめ。
チーズ
チーズは、健康と美容に欠かせないビタミンAも豊富に含んでいます。
ビタミンAは、皮膚や目の粘膜、歯などの健康を維持するのに役立ち、病気に対する抵抗力となる免疫系の維持に関与します。
納豆・味噌
納豆や味噌の原料である大豆には、腸のぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維、細胞の主成分であるタンパク質、細胞分裂や新陳代謝を促進する働きがある亜鉛、免疫細胞の働きを活発にするサポニン、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用がある大豆イソフラボンなど、免疫に関わる成分が豊富に含まれているため、免疫力向上にもってこいです。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌も、免疫機構の一つである「腸管免疫」に作用して免疫力をアップさせる効果があります。
近年は特定機能食品として免疫力を上げる効果があるヨーグルトも多く発売されています。
調理の必要もなく、手軽に効果的な食べ方ができることも魅力です。
発酵食品を食べる効果的な時間帯
発酵食品は夕食で食べることをおすすめします。
発酵食品を食べることで得られる乳酸菌などの善玉菌は、主に大腸で活動して様々な効果を発揮します。
そして、大腸の活動は身体がリラックスしている時に活発になると言われています。そのため就寝中などの体が休んでいる時が、発酵食品によって得られた効果が最も発揮される時間なのです。
ですが、ダイエット効果を狙ってヨーグルトを遅い時間に食べる場合には、お砂糖が含まれている量を気にしてくださいね。ヨーグルトには加糖と無糖のものがありますので、無糖のものを選んでください。
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発酵食品別・最も効果のある摂取量とは
発酵食品が健康に良いことは分かったけれど、どれくらいの量食べたらいいのか、わかりづらいですよね。今回は発酵食品別、摂取量の目安をご紹介します。
ヨーグルト
農林水産省が発表しているデータによれば、成人女性のヨーグルトの1日の目標摂取量は100~200gです。
これは一般的なカップで売られているヨーグルトの1~2つ分に該当します。
味噌
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」によれば、食塩は1日6g未満の摂取にとどめることが推奨されています。
味噌に置き換えるとその量はおよそ大粒の真珠くらいの大きさで、重さは6g程度です。
大さじ3分の1程度がお茶碗1杯分の味噌汁を作るときに使用して良い量となっています。
キムチ
キムチの1日の摂取量の上限は50gと言われています。
食塩は1日6g未満の摂取に抑えることが目標であり、塩分の多いキムチに換算するとおよそ小皿に1杯分程度となります。美味しいのでたくさん食べたい気持ちもありますが、塩分方になってしまわないためにも少量に抑えることが必要です。
チーズ
一般的な30〜50代の女性の平均代謝量から選定される、1日のチーズの上限摂取量はプロセスチーズ(6Pチーズ)でいうと1つ程度(20g)です。
なお、チーズには多種多様な種類があり、種類によってカロリーも様々です。
ダイエットを目的とするのであればカロリーが少ないカッテージチーズを少し多めに、タンパク質を摂取して美肌・美髪・免疫力をあげたいのであればパルメザンチーズを小さじ1杯程度サラダにパラパラとかけて少なめにとる、など目的に合わせて量を変化させていきましょう。
※参考:財団法人日本食生活協会「食事バランスガイド」
厚生労働省『「「日本人の食事摂取基準」策定検討会」の報告書を取りまとめました』
発酵食品との効果的な組み合わせ
健康に良い発酵食品。せっかく食べるなら効果的な食べ方をしたいですよね。発酵食品をよりよく吸収するための食べ方をご紹介します。
発酵食品同士の組み合わせ
発酵に作用する微生物は単品であれば摂れる菌が限られますが、数種類を組み合わせられることで一度に複数の有益菌を摂ることができます。
さらに、発酵食品にはうまみが多く含まれますので相乗効果でおいしさが増すのです。
おすすめは、加熱処理を最小限に抑える調理方法です。
具体的には、キムチと納豆を組み合わせて冷奴に乗せて食べる、味噌と塩麹を混ぜて野菜をディップして食べるなどです。
なお、発酵食品は塩分が多く含まれるものが多いため、塩分過多に気をつけて食べすぎないようにすることも必要です。
発酵食品とその他の食材の組み合わせ
発酵食品は食物繊維やオリゴ糖を含む食品と一緒に摂ることで、腸活の効果をより発揮するといわれています。
具体的には、バナナやナッツ、きなこなどをプレーンヨーグルトなどにトッピングして食べるとより効果を発揮できるでしょう。
【とある1日の例】発酵食品の効果的な食べ方考えてみました
発酵食品の効果的な食べ方を取り入れた1日のレシピを考えてみました。ぜひ参考にしてみてください。
7:15 起床。朝食はお味噌汁で体を温めよう!
12:00 お手製のサンドイッチで昼食!
18:00 帰って一休みしたら夕食の用意。今日は麹汁を作ろうかな。
夕食の一品に!塩麹を使った麹汁
調理時間の目安:約15分
材料(2人分)
- 玉ねぎ
- 2分の1個
- にんじん
- 2分の1本
- ねぎ
- 青い部分
- 水
- 350ml
- ☆酒
- 大さじ1
- ☆みりん
- 小さじ1
- ☆塩麹
- 小さじ1
- ☆ほんだし
- 小さじ2分の1
作り方
- 玉ねぎは薄切り、にんじんはいちょう切り、ネギは小口切りにする。
- 鍋に水とにんじん、玉ねぎを入れ、弱火にかける。沸騰したら☆を加え、具材が柔らかくなるまで煮る。
- お椀に盛り付け、ネギをトッピングしたら出来上がり。
ごぼうなどを加えると食物繊維が取れるのでアレンジにおすすめです。
混ぜるだけ、ヨーグルトで簡単マヨネーズを使ったサンドイッチ
調理時間の目安:約5分
材料(1人分)
- ☆プレーンヨーグルト(無糖)
タンパク質多めのものを使うとダイエットに効果的です。 - 大さじ3
- ☆卵黄
- 1個
- ☆米酢
- 大さじ1
- ☆卵黄
- 1個
- ☆塩胡椒
- 少々
- ハム
- 1枚
- きゅうり
- 2分の1本
- 食パン、もしくはバケット
作り方
- ☆の全ての材料を混ぜ合わせてマヨネーズを作ります。
- ハム、きゅうりを食べやすいサイズに切ります。
- パンに作ったマヨネーズを塗り、ハム・きゅうりを挟んで出来上がり。
21:30 テレビを見てゆったりしよう。お供はヨーグルト。
23:00 腸活のことも考えて今日はたっぷり寝ようかな。おやすみなさい!
発酵食品をせっかく食べるなら、効果的な食べ方を意識して◎
発酵食品は、案外生活に取り入れやすいものです。
体にいい発酵食品、ぜひ効果的な食べ方を意識して健康な体を手に入れてくださいね。
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