ヨーグルトを始めとする発酵乳の歴史は古く、おそらく人間が草食動物を飼い馴らし、その乳を食用とし始めた頃にまで遡るとされています。牛は紀元前8000年頃に東地中海地方で、羊や山羊はさらに早く紀元前1万年頃にメソポタミア地方で家畜化されていたといわれていますので、もうこの頃には発酵乳があったと考えられています。
牛乳または脱脂粉乳に乳酸菌を加え発酵させるとヨーグルトができますが、こうして作られるヨーグルトには牛乳よりもカルシウムが豊富という特徴があります。
ヨーグルトの栄養価の特徴として第一に挙げられるのが、乳酸菌のもたらす効果です。善玉菌の代表といえる乳酸菌には、ビフィズス菌を増やして腸内環境を整える他に、悪玉菌繁殖の抑制、腸の免疫力向上、便秘や下痢の改善、各種ガンの予防、高血圧や肝臓障害の軽減など、さまざまな効果があります。
また、乳酸菌にはコレステロールを下げる作用や、肝臓で作られ十二指腸から分泌される胆汁酸を分解するはたらきもあります。胆汁酸が分解されると、肝臓では新しい胆汁酸を作るための原料となるコレステロールが消費されることとなり、結果的に、血中コレステロールが下がるという良い循環を生み出します。
ヨーグルトに含まれるたんぱく質は、乳酸菌によってペプチド類に分解されており、消化吸収が良いのが特徴です。製造過程で乳糖がほとんど分解されるため、牛乳のようにおなかがゴロゴロする心配もありません。ペプチドにはカルシウムの吸収をよくするはたらきがあり、血圧降下にも有効です。
このようにヨーグルトは、人の体に様々な良い効果をもたらす非常に効果的な栄養食品であるといえます。
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