おうち時間を楽しむ方も増える中で、ぬか漬けを自分で作りたいという方が増えているようです。
発酵食品の中でも、比較的作りやすくて応用範囲も広いぬか漬けは初心者でも簡単に作れる物の一つといえるでしょう。
そして、ぬか漬けは風味や旨味がアップするだけでなく乳酸菌も摂取できることも魅力。
健康や美容にもよく、腸内環境も整えてくれるぬか漬けを作ってみたい方もいるかもしれませんね。
しかし、ぬか漬けをつけるぬか床は、作り方や管理が大変という話も聞きます。
あまりハードルが高いと初心者や忙しい方は、無理だと感じてしまうかもしれません。
そこで、今回は、初心者や忙しい方でも簡単にぬか漬け作りを楽しめる方法を解説します。
また、ぬか床にあまり手間をかけず、上手に保存できるポイントも合わせてご紹介していきます。
目次
料理初心者でもぬか漬け作りができる!
おうち時間が増えたことで、ぬか漬け作りの楽しさや、美味しさが見直されるようになっています。
また、発酵食品のメリットである腸内環境を整えてくれる作用も手伝い、女性の趣味としても人気が高まっています。
私もぬか漬けは手間のかかるイメージで、なかなかチャレンジする勇気が持てませんでした。
しかし、最近では作りやすいぬか床キットも販売されています。
さらに、探してみると初心者でも簡単に作ることができる方法もあるようでした。
ぬか漬けの魅力
ぬか漬けの魅力は、やはり漬けた物の味や風味がよくなる点でしょう。
発酵したぬか床の作用によって乳酸菌が、食材の味と風味をよくしてくれるのです。
そして、食材の味が良くなるだけでなく含まれている栄養価も高まります。
さらに、発酵を助けてくれる乳酸菌も同時に取ることができるのです。
乳酸菌といえば腸内環境をよくする作用があります。
腸内環境が整うことで、体調が良くなり美容にも効果が期待できるでしょう。
また、ぬか床を世話することによって食材への愛着も湧いてくるかもしれません。
自分でつけたぬか漬けは、やはり一味違う味ではないでしょうか。
参考:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/
本来のぬか床と、ぬか床キットの違い
ぬか漬けは、美味しくて栄養もあるのでぜひチャレンジしてみたい。
でも、やっぱり作るのが大変というイメージがあります。
しかし、最近では、手間のかかるぬか床作りが簡単にできるキットも販売されるようになりました。
無印良品や楽天などでは、1000円以下で購入することも可能です。
すでに発酵が終わっているぬか床になっている商品もあります。
そのため、初心者でも購入後すぐに美味しいぬか漬けを作ることができます。
購入後にすぐに食材を漬けることが出来るぬか床キットは、私としてはかなり嬉しいですね。
そこで、本来のぬか床作りとぬか床キットで、どれくらい手間が違うのかを比べてみましょう。
<本格ぬか床>
- 完成までの期間: 2〜3日必要
- 手入れ:完成後も毎日かき混ぜる(常温保存)
- 継ぎ足しつつ同じぬか床を使う
<ぬか床キット> 無印良品の商品を参考
- 完成までの期間:購入後すぐに食材が漬けられる
- 手入れ:1週間に1回かき混ぜる
- 繰り返し使うことが可能
参考:https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550182931617
比べてみると、キットの方がはるかに簡単であることがお分かりいただけるかと思います。
材料を用意すれば、あとは食材を漬けるだけで美味しいぬか漬けが完成。
さらに、1週間に1回混ぜるだけで良いです。
これなら、初心者や忙しい方でもぬか漬けを負担に感じることなく楽しめるのではないでしょうか。
ぬか漬けは、料理初心者こそ挑戦するべき
料理上級者に聞いてみると、ぬか漬けは、料理初心者や忙しい人こそやるべきとのこと。
理由は、ぬか漬けはバリエーションが豊富だからだそうです。
ぬか漬けは、基本的にどんな食材でも漬けることができます。
少量の野菜を数種類ぬか漬けにするだけで見栄えの良い盛り合わせが完成。
また、卵や乳製品も漬けることができるので付け合わせや、つまみとしても活用できるでしょう。
そして、使い方によっては調味料的な活用も可能です。
このように、自分のアイデアで、一品増やすことができます。
料理初心者こそ、ぬか漬けでバリエーションを増やしてみてはいかがでしょうか。
初心者と忙しい人におすすめな本格ぬか漬けの作り方
それでは、初心者や忙しい人にもおすすめの本格ぬか漬けの作り方をご紹介しましょう。
ぬか床を作れるようになれば、ずっとぬか漬けを楽しむことができます。
ステップ1 ぬか床作り
まずは、基本のぬか床を作ります。
容器(ホーローやタッパ)
ぬかは、生と乾燥のタイプがありますが入手しやすい方で大丈夫。
生のぬかは風味がありますが、乾燥タイプの方が入手は簡単だと思います。
調理時間の目安:約~分
材料(~人分)
- ぬか
- 1kg
- 塩
- 130g
- 水
- 1ℓ
- 昆布
- 1枚(10cmx10cm程度)
- 唐辛子
- 3本
- 捨て野菜
作り方
- 鍋に水を入れて沸騰させる。
- 沸騰したら火を止めて、塩と昆布を入れる。
- 塩はしっかりと溶かし切る。
- 容器にぬかを入れる。
- ぬかに冷ました3を少しずつ加えていく。
- 唐辛子も加えてよく練り込む。
- 味噌くらいの硬さになったら2の昆布も入れてぬか床の完成。
ステップ2 ぬか床を育てる
ぬか床が完成したら、より美味しくなるように捨て野菜を漬けていきます。
これを「捨て漬け」といいます。
本来捨てる野菜の部位を、できたぬか床に1回100g程度を漬けます。
理想は、25℃前後の直射日光の当たらない場所で保管してください。
3日ほど漬けて、野菜がしんなりしたら取り替えます。
これを3〜4回繰り返すことでぬか床の発酵が進むようになるでしょう。
捨て漬けの間は、1日に1〜2回ぬか床を底からしっかり混ぜます。
混ぜ終わったら、表面を空気を抜くように押し付けて平らにします。
時間は少しかかりますが、作り方は簡単ですので本格ぬか漬けに挑戦してみてはいかがしょう。
初心者や一人暮らしにも簡単なぬか漬け保存方法
ぬか床が完成したら、いよいよぬか漬けを作ります。
この時のポイントは、容器や場所などの保存方法です。
容器や、保存場所によって、ぬか漬けの状態が変わってしまうこともあります。
そこで、ぬか漬けにおすすめの容器や保存場所について説明しましょう。
保存容器はおすすめ容器は?
ぬか漬けは、ぬかの匂いが出やすいので容器選びは大切です。
基本的には、どのようなものでも大丈夫ですが、匂いが漏れない作りの容器が良いでしょう。
例えば、ホーローやタッパーなどはぬか漬けに活用される方も多いです。
また、今回キットでも使われていたジップロックなども場所を取らないのでおすすめです。
一人暮らしで場所に余裕がないという方には、ジップロックなどは使いやすいかもしれません。
保存場所はどこがおすすめ?
ぬか床が完成したら、保存場所は冷蔵庫がおすすめです。
理由は、ぬかの中で発酵をしている乳酸菌の繁殖のスピードを遅くしたいからです。
実は、ぬか床を毎日かき混ぜなければいけない理由は、繁殖のスピードが早いから。
ぬか床が良い状態になっていても、常温ではどんどん発酵が進んでしまいます。
そのため、毎日かき混ぜなければいけないのです。
そこで、冷蔵庫で温度を下げてあげることによって発酵スピードを低下させましょう。
つまり、冷蔵庫で保存すれば、良い状態を保つことができるのです。
さらに、ぬか床混ぜも、1週間に1度でよくなるメリットも生まれます。
やってはいけない保存方法
ぬか漬けも、やってはいけない保存方法があります。
一つは、高温な場所での保存。
夏などの暑い日に常温で放置し続けるとぬか床の状態が悪くなります。
しかし、温度を下げれば良いかというとそうでもありません。
冷蔵保存は、おすすめと先程お伝えしましたが、ぬか漬けの冷凍保存は避けるようにしましょう。
ぬか漬けでも野菜は、冷凍すると繊維などが壊れてしまいます。
食べられないことはありませんが、かなり味や食感が落ちてしまいます。
ただ、ぬか床だけなら冷凍保存は出来ますので、しばらく保管したい時などは活用するのも良いかもしれません。
初心者のぬか漬け①きゅうりを漬けてみた
きゅうりは、ぬか漬けでも代表的な食材ですよね。
きゅうりは、ぬか漬けにすることで青臭さが抜けて美味しくなります。
さらに、栄養価も高くなります。
なんと、ビタミンB1は9倍にもなります。
そこで、用意したぬか床を使ってぬか漬けを作ってみましょう。
参考:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06068_7
調理時間の目安:約~分
材料(~人分)
- ぬか床
- きゅうり
- 2本
作り方1日漬け
- ぬか床にきゅうりを2本入れます。
- きゅうりがぬかでしっかり漬かるようにし、軽く袋の上からもみます。空気をしっかり抜きながらジッパーを閉めます。
- 食材とつけた日付がわかるようにし、冷蔵庫で寝かせます。
- 1日ねかすと、ぬかがきゅうりの水分を吸って少し柔らかくなりました。
- お箸でぬかから、きゅうりを取り出します。
- きゅうりを水で洗い、カットします。
〈1日漬けの味や食感の感想〉
- 見た目:少し黄色味かかったところと、緑のところが半々である
- 風味:ぬかの香りと、きゅうりの香りがブレンドされた感じ
- 食感:フレッシュなきゅうりのぽりぽりした食感が残っている
- 味:酸味が少しあるが、さっぱりしていて食べやすい
少し漬かり方が浅かったようなので、もう1日漬けたきゅうり漬けを作ってみました。
作り方2日漬け
- 【きゅうりをぬかに漬けて冷蔵庫で保存するところまでは同じ】
- きゅうりをぬかに2日間漬けます。
- きゅうりをぬかから取り出します。
- ぬかを水で洗い落とします。
- 1日漬けたものよりも、よく漬かっています。
少し、しんなりして色も漬物らしい深みのある緑になりました。
〈2日漬けの味や食感の感想〉
- 見た目:まんべんなく漬かっていて全体に黄色味がかかっている。
- 風味:きゅうりの香りは無く、ぬかの香り。
- 食感:柔らかく、しっとりとした食感。
- 味:酸味と塩味がうまくブレンドされて丸みが出ている。
初心者のぬか漬け②いかを漬けてみた
次は、イカの刺身をぬか漬けにしてみようと思います。
本来、ぬか漬けには、生の肉や魚はあまり使わないそうです。
しかし、やはり初心者は何事もチャレンジが許される特権を発動!
今回は、ぬか床を部分分けして挑戦してみようと思います。
調理時間の目安:約~分
材料(~人分)
- ぬか
- (ぬか床から必要量のぬかを取り出す)
- 刺身用イカ
作り方
- ぬかをラップの上に厚さ3cmほどに薄く伸ばす。
- 刺身用イカを伸ばしたぬかに乗せ、挟みます。
- イカとぬかの間に空気が入らないようラップで包み、軽く押します。
- 冷蔵庫で1日ねかせます。
- イカのぬかを洗い落として盛り付けます。
注意:切ったイカは、ぬか落としが大変でした。
カットされていないイカの方がやりやすいでしょう。
初心者の小さな失敗でした(汗)。
〈味や食感の違い〉
【刺身状態】
- 見た目:白い
- 風味:生臭さがある
- 食感:コリコリしている
- 味:甘みがある
【ぬか漬け】
- 見た目:黄色味がかっている
- 風味:ぬかの香り
- 食感:柔らかくなり、プニプニとした食感。
- 味:甘みと適度な塩味がついている。
初心者と忙しい人にこそ、ぬか漬けがおすすめ
発酵食品ブームで、色々な発酵食品を自分で作りたいという方は、増えています。
しかし、発酵はとてもデリケートな作用なので調整や手入れが意外と難しいものも多いです。
そこで、ぬか漬けの登場。
ぬか漬けは、他の発酵食品とは違い、初心者や忙しい方におすすめなんです。
また、ぬか漬けを作ることで色々な発酵食品を楽しむこともできます。
ぬか漬けが初心者や忙しい人におすすめな理由
発酵食品を作ろうとすると、一品になってしまうかもしれません。
そして、それを毎日使い続けることは、思いのほか負担になることもあります。
レシピが思いつかなかったりレパートリーが少ないと、せっかく作った発酵食品をダメにしてしまうことも。
しかし、ぬか漬けはぬか床が発酵食品を作ってくれる基地のようなものです。
基本的にぬか漬けは、何をつけても大丈夫。
発酵食品作り初心者にとっては、色々な食材で発酵を楽しみたいかもしれません。
そこで、思いついた食材を漬けるだけで良いぬか漬けは、初心者が発酵食品を楽しむには最適と言えます。
さらに、先にご紹介したぬか床キットなどを活用することで忙しくても負担は、ほとんどないでしょう。
以上のような点から、初心者や忙しい人ほど、まずはぬか漬けを楽しむことをおすすめします。
ぬか漬けにおすすめな食材
ぬか漬けは、どんな食材をつけても大丈夫です。
しかし、自由だからこそ迷ってしまうということもあるかもしれませんね。
そこで、ぬか漬け初心者におすすめの食材をご紹介しましょう。
失敗しにくい食材で安心してぬか漬けを楽しんでください。
〜初めてでも失敗しにくい食材〜
- にんじん
- 大根
- カブ
- きゅうり
- なす
- キャベツ
- 白菜
いずれも1日程度漬ければ良いでしょう。
〜ちょっとチャレンジ食材〜
- ゆで卵(12時間くらい)
- クリームチーズ(1日)
- 木綿豆腐(12時間〜1日くらい)
- アボカド(12時間くらい)
- 生アスパラ(12時間くらい)
- パプリカ(6時間くらい)
〜ぬか漬けに向いていない食材〜
- 生の肉や魚(ぬか床を別にして漬ける)
- 水分が多く含まれる食材(トマトなど)
- ニンニクや玉ねぎなど匂いの強い食材(ぬか床を別にして漬ける)
ぬか漬けは、アイデア次第でどんなものでも漬けることができます。
新しいぬか漬けに出会えるように、いろいろチャレンジしてみてください。
ぬか漬けはポイントを掴めば初心者でも簡単でした◎
今回は、初心者や忙しい方でも簡単にできるぬか漬けの方法を解説しました。
また、ぬか漬けの魅力や効能も合わせてご紹介しました。
ぬか漬けは、ぬか床の世話など手間がかかるイメージだったかもしれません。
しかし、最近では簡単にぬか床が作れるキットも販売されるようになりました。
そのため、初心者や忙しい人でも気軽に負担なくぬか漬けを作ることができます。
さらに、ぬか漬けはいろいろな食材で楽しむことができますので料理のレパートリーがなくても大丈夫。
自分が思いついた食材でぬか漬けを楽しんでみましょう。
おうち時間の過ごし方も多様化してきました。
これから、ぬか漬けをやってみたいと思う方の助けになれば幸に思います。