少しずつ気温も高くなり、夏に近づいていますね。蒸し暑い日にはひんやりとしたスイーツが食べたくなります。そんなときのおすすめは「くずもち」。見た目も涼しげで、暑さを忘れさせてくれるスイーツです。
「くずもち」には乳酸発酵しているものがあるのをご存知ですか? おやつにぜひ食べたい、美意識の高い方むけのスイーツであること間違いなしです。
発酵「くずもち」は関東発祥
「くずもち」には2種類あり、この2つは材料も作り方も違います。それは葛餅と久寿餅です。
葛餅は葛粉から作られ透明で涼し気な色をしています。こちらは関西ではおなじみのおやつですよね。
久寿餅は小麦粉のでんぷんを1年以上かけて発酵させて作ります。見た目は、濁った色をしています。乳酸発酵させて作られるため、発酵中は強烈なにおいがするんだとか。本物の発酵だからこそ食べたときのパワーが違います。
久寿餅は東京、神奈川、千葉が発祥です。今でも販売しているお店はあるものの、現在では久寿餅を作っているお店は数店しかないそうです。
正真正銘の発酵食品のため、賞味期限は2日。2日以内に食べるのが一番もっちりして美味しいのです。なぜこんなにも賞味期限が短いのかというと、小麦でんぷんを発酵させた後に蒸す工程があるのですが、加熱すると発酵が止まります。保存剤を加えたり、真空パックや脱酸素剤を使用していない久寿餅は腐敗したり、カビが生えやすくなってしまうのです。
しかしここは元祖久寿餅屋のこだわりであり、一番美味しい状態で食べていただきたい思いから賞味期限2日を続けているようです。添加物を一切加えない体にとってとても良い発酵スイーツ。食べる価値ありですね。
乳酸菌を摂ることで、美肌作り
はじめにも少しお話しましたが、関東発祥の久寿餅は小麦でんぷんを乳酸発酵させて作っていますので、乳酸菌を含んでいます。
腸の中には善玉菌、悪玉菌がいます。乳酸菌は腸の中の善玉菌を増やしてキレイにしてくれます。腸は栄養成分や水分があり、温度が37℃を保っている場所でもあります。例えば夏場に生ごみを放置したと想像してください。放っておけば悪臭を放ち、腐敗します。腸の中も同じです。放っておけば悪玉菌優位になり食べ物のカスが腐敗します。おならが臭い人は腸が汚れているからかもしれません。
乳酸菌や野菜に含まれる食物繊維は善玉菌優位にし、腸内環境を良くしてくれます。これらを全く食べずに、ごはんやパンなどの炭水化物やお肉やお魚などのたんぱく質だけを食べていたら、腸の中で腐敗が始まっているかもしれません。
腸は栄養分を吸収する場所なので、腐敗物が溜まり悪玉菌が増えることで、栄養の吸収力が落ちます。本来は、腸から吸収した栄養は血液によって必要な各臓器や細胞に送られるはずなのに、それが送られないとなれば、各器官はいつも通りの働きができなくなり、体の衰え=老化の原因になりかねません。新陳代謝も鈍りますから、肌荒れの原因にもなります。
腸の中を善玉菌優位にするためには、腐敗物を溜めこまないことです。味噌や漬物、甘酒などの発酵食品や野菜や海藻などから食物繊維を食べることを心がけましょう。
おやつ発酵久寿餅
発酵食品は体にコンスタンスに入れたい食品であるということが分かりましたね。今日ご紹介した久寿餅をおやつに取り入れるのも、もちろんありです。
そうはいっても久寿餅が頻繁に食べることができないという方に、手軽に購入できる葛餅等と発酵食品を合わせて、腸内環境の改善におすすめの食べ方をご紹介します。
葛餅やわらび餅に甘酒やヨーグルトをプラス
甘酒はアミノ酸やビタミンを含み夏バテの予防になります。米麹とごはんがあれば炊飯ジャーで作ることができますよ。
炊飯ジャーで作る、甘酒の作り方はこちらの記事をご覧ください。→栄養がつまった甘酒でキレイ度アップ!
◆わらび餅甘酒添え
きな粉は大豆イソフラボンが含まれ、新陳代謝を促進させるエストロゲンに似た働きをします。
【材料】
わらび餅 1人分
甘酒 大さじ1
きな粉 小さじ1
【作り方】
1. わらび餅に甘酒を添え、きな粉をふる
◆葛餅ショウガ甘酒ヨーグルトソース
生姜は体を温め血流を改善します。
【材料】
葛餅(市販品) 1人分
甘酒 大さじ1
プレーンヨーグルト 大さじ1
生姜 小さじ1/8
【作り方】
1. 生姜はすりおろしておく。
2. 甘酒、ヨーグルト、おろした生姜を合わせる。
発酵食品プラスで腸内環境を良くするスイーツを楽しみましょう。
今日ご紹介した、発酵食品である久寿餅を購入できる店舗さんをいくつかご紹介します。久寿餅は関東のみの販売のようですよ。
東京都
・船橋屋
・山信食産
神奈川県
・住吉
ぜひ発酵ライフにお役立てくださいね。