発酵食品と酵素の力で、いつまでもキレイで健康にくらす!
専門家インタビュー
美醸ラボトップコラム一覧 > 知ってた!? 白菜漬けで乳酸菌がとれる!

知ってた!? 白菜漬けで乳酸菌がとれる!

執筆者 金子あきこ | 更新日:2017.2.28
白菜漬け

12月~2月の寒い時期に漬け込む白菜漬け。ただの漬け物だと思っていませんか? 実は乳酸菌などの栄養素がたっぷり含まれる、美容にも健康にもいい食品なんです。

白菜漬けのパワーはすごい!

白菜漬けをはじめとする野菜の塩漬けやぬか漬けは、食物繊維が豊富な食品です。食物繊維は便秘解消、コレステロールの抑制、動脈硬化の抑制、肥満防止、心臓病や糖尿病などの予防効果があります。ここまでの効果が期待できるなら、毎食でも食べたい気分になりますよね。

しかし、漬け物はしょっぱいので、塩分の摂り過ぎになりそう、と塩分の多さを気にされる方も多いと思います。実際には漬け物の塩分はそれほど多いわけではなく、多くても4~5%ほど。白菜漬けに関しては2%の塩分ですから100g中に2gしか入っていないことになります。また塩分は体内でナトリウムとなりますが、このナトリウムを排出するカリウムも豊富に含まれています。

白菜漬けと比べると、インスタントラーメンなどの加工品やスナック菓子のほうがよっぽど塩分が高いんですよ!

漬け物に含まれる栄養は塩分だけではありません。食物繊維や発酵することで生まれる様々な栄養素が摂取できるので、こまめに食べれば体を良い方向へ導いてくれます。

ただし市販されている漬け物には注意してください。調味液で味を付けただけの商品やうま味調味料を添加しているものが多く売られています。そのような漬け物は発酵して作られていないので、発酵食品としての効果は得られません。

商品を選ぶときは、商品の裏側などにある原材料の欄に「白菜、塩、(昆布)(鷹の爪)」など、素材のみが記載されている漬け物を購入するといいですよ。また、毎回原材料の欄をチェックするのは大変なので、信頼できるメーカーやお漬け物やさんを見つけるのもいいですね。

白菜漬けで乳酸菌がとれる! 腸内環境を改善しよう! 

整腸作用があるとして有名な乳酸菌は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品で摂るイメージが強いと思います。でも、実は白菜漬けでも摂取することができるんです。

乳酸菌には植物性乳酸菌と動物性乳酸菌があります。植物性の乳酸菌が摂れる食品は、代表的なものに味噌や酢、漬け物等があります。動物性の乳酸菌は、ヨーグルトやチーズなどです。

動物性の乳酸菌は、たんぱく質や脂肪分など栄養価の高い所に存在していますが、植物性の乳酸菌は、栄養状態の悪い環境でも生き抜くことができるという強い性質があります。そのため、自然界に広く生息していますし、動物性乳酸菌に比べて植物性乳酸菌の方が菌を生きたまま腸に届けられるともいわれています。

白菜漬けなどの塩漬けは、野菜に含まれる酵素が発酵することで乳酸菌が作られます。乳酸菌は腸内にいる善玉菌のエサとなり善玉菌を増やし、悪玉菌の繁殖を抑える働きをして腸内環境のバランスを整えます。

腸内環境が整うことにより、消化吸収力は高上。乳酸菌が作る乳酸や有機酸が腸のぜんどう運動を促進させ、便秘を予防します。

その他にも、乳酸菌は腸の免疫機能を活発化して、体の免疫力を高めたり調整作用を向上させたりします。美容効果や健康の土台作りには、腸内環境を整えるということは必要不可欠なのです。

白菜漬けを作ろう! 

自家製の漬け物ほど、一番安心安全なものはありません。昆布や鷹の爪、ゆずの皮などを加えることで、おうち独自の味が出来上がります。おうちの味、お母さんの味が生まれるのもいいですよね。

塩漬けの漬け物を作るとき、野菜の細胞から水分が出ていき細胞の活動が止まります。しかしアミノ酸などのうまみ成分や糖分は流れ出ずに、野菜自体の酵素と作用してアミノ酸などを増加させます。だから、美味しくいただけるというわけです。

それでは、さっそく作り方を見ていきましょう。

◆白菜漬け

白菜漬け

【材料】

白菜  2株分(およそ4k)
粗塩  130g(白菜の重量の3%)
昆布  20cm1本
鷹の爪  2本
※直径29cmの10ℓの樽使用

調味料

【作り方】

—下準備—
昆布は1cm幅に唐辛子を輪切りにする。
————–

1:白菜を4等分に切る。外側の葉は最後に使用するので、捨てないで残しておく。

2:白菜を4等分に切って、洗いしっかりと干す。(半日干す)

白菜

3:樽に塩をまく。

漬け物樽と塩

4:白菜の葉の隙間に塩をこすりつける。

白菜

5:樽に入れていく。

6:1段目が終わったら、昆布と唐辛子をちらす。同じように繰り返していく。

白菜漬け

7:白菜の外側の葉で蓋をする。

白菜漬け

8:中蓋をして重しをのせる。白菜の重量の倍の重しをのせる。

白菜漬け

9:大きめの袋をかぶせ空気が入らないようにしっかり縛る。

10:水が上がってきたら重しを半分にする。

12:5日目これくらいになったら食べごろ。食べごろは5日〜10日。

白菜漬け

ジッパー付きの袋に入れて冷蔵庫で保存。賞味期限は1週間くらい。

いかがでしたか? 白菜漬けに整腸作用があるなんて驚きですよね。白菜漬け作りには今の時期が最適なので、この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか? ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてくださいね。

白菜漬け

この記事が気に入ったらシェア!しよう

googleplusシェアする

FacebookやTwitterで更新情報を手に入れよう!

いいねする フォローする
執筆者
金子あきこ

管理栄養士、節約美容料理研究家。1978年、大阪府生まれ。東京家政大学短期大学部栄養学科卒業後、特別養護老人ホームやデイサービス、幼稚園にて献立作成、栄養事務、調理業務などに携わる。ごはんとお味噌汁を中心としたシンプルな食生活により、体重減少そして体重維持ができ、肌がキレイになった。実体験をもとに、健康や美容に関するコラム執筆やセミナー、レシピ提供など幅広く活躍中。2児の母。 節約美容料理研究所  http://setuyakubiyouryouri.jimdo.com/

この執筆者の記事を読む この執筆者の記事を読む

(c) AiTRIGGER Inc.