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〝ポリフェノールの王様〟が女性のキレイと元気をサポート!

執筆者 藤岡 操(ふじおか・みさお) | 2016.12.14
ブドウ_1

うちのリビングの片隅には、2つのカゴが並んでいる。訪れた人は、カゴの中を覗いては「たくさんあるね~。好きね~」ニヤリ。

カゴの中に並ぶのは、ワイン。そう、私はワインが大好き。とはいえ、銘柄に詳しいわけでもなく、ボジョレ・ヌーボーを毎年楽しみにしているわけでもなく、高級ワイン通というわけでもない。レストランでワインリストを渡されると、いつもあわわ。結局お店の人に味の特徴などを聞いて注文……。私は、ただただ、気楽にワインを楽しみたい人なのだ(ですが、他のお酒も好きです)。

どこがそんなに好きなのか? 味、風味、香り。食事と合わせやすいのも、食いしん坊としては嬉しいところ。それに、アラフォー世代にとっては、カラダに嬉しい成分や作用がたくさんあるのも見逃せない! というわけで、ワインのことを今一度見直してみることにした。

〝フレンチパラドックス〟という言葉をご存じだろうか? フランス人は、こってりとしたソースやお肉をよく食べ、脂質の摂取量が多いのに、動脈硬化やそれによって起こる心疾患が少ない。これが〝フレンチパラドックス〟。このような嬉しい矛盾を引き起こしているのが、何を隠そうワイン!

ワインに含まれる抗酸化成分といえば、ブドウの皮に含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」だが、もっとスゴイのが、ブドウの種に含まれる「プロアントシアニジン」。その抗酸化力は強力で、〝ポリフェノールの王様〟と呼ばれるほど。

「ブドウの種は食べられないから……」という心配も無用。ワインなら、皮も種も潰してジュースにして熟成させるから、種のポリフェノールもしっかり含まれている。だから抗酸化作用が抜群に高い!

ブドウ_2

長野県はワインの名産地。ブドウの実の近くでは、酸っぱい香りがふわりと漂う。酸味成分もワインの美味しさ、健康効果に間違いなく貢献しています!

「プロアントシアニジン」は、継続して摂ることで、血流促進による肩こりの改善、血管強化、腸内環境やむくみ改善、解毒、疲労回復、シミ(特に肝斑)の改善、体脂肪減などなど、たくさんの効果を期待できるそう。さらに、更年期症状による不眠や不安、血圧の改善にも有効だという。これらはすべて臨床試験で実証されているから、その実力は本物! なかでも、血流促進作用は速効性あり。冷える夜にワインを適度に飲んで眠れば、アルコールの働きも手伝って辛い足先の冷えも改善できそうだ。

日本酒などど同様に、発酵によってできている点も見逃せないが、ボトルの中で酵素が生きている? と問われると、答えはNO。酵素が生きたままでは、発酵が進んで美味しさが損なわれてしまうため、たいていのワインは、フィルター濾過(酵母を取り除く)、安価なものの多くは加熱処理がされている。   

さて、お勉強はこのぐらいにしてと。年に一度のお楽しみ〝生ワイン〟の季節がやってきた(ボジョレ・ヌーボーではなく!)。

本来、ワインは非加熱だから、〝生ワイン〟と呼ぶのはおかしいのだが、発酵したワインを、フィルター濾過も加熱処理もせず、そのまま瓶詰めし、低温保存で酵母を生かしているものを〝生ワイン〟と呼び、普通のワインと区別している。

井筒屋の生ワイン

井筒屋の〝生ワイン〟。このボトルの中では酵母菌が静かに生きている! 1本1600円ほどとお手頃です。

もちろん、ボトルの中には生きた酵母菌がたっぷり! 常温で保存すると酵母菌が活性化して再発酵が進み、味が変わったり発泡したりするので要注意だが、ブドウの果実感と発酵の余韻が残っていて、フルーティな香りがふわり。酵母が生きているのを実感! 

ワイン

ワインに氷を2個ほど入れて飲むのが、私にはちょうどいい。自分のカラダに合わせて、適量を上手に飲むことも大切です。

ワインのことを思い浮かべると、まったりと熟成したチーズも食べたくなってきた…。発酵食品同士は、組み合わせると不思議と美味しくなるし、健康効果もうんとアップする。そのうち〝発酵食品、友だちの輪〟をテーマに書いてみよう。こちらも乞うご期待!

ブドウ_1

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執筆者
藤岡 操(ふじおか・みさお)

フードコーディネーター、栄養士。釣り雑誌の編集、フードカタログの編集に携わった後、栄養士の資格を取得し、出版社勤務を経て独立。現在は編集者として雑誌、広告で活躍する他、レシピ提案、料理スタイリングも行う。ライフスタイル誌、ダイエット本、筋トレ本の編集経験も多数。著書に『ワインに合うおうちバルレシピ123』『ビールおつまみ123』『おうち呑みレシピ123』(以上、枻出版社)などがある。

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