年齢を重ねるにつれて若い頃には感じなかった心身の不調や体力の衰えを感じると、誰しもが健康を意識します。
健康増進には運動や食生活、ストレスコントロールが欠かせません。
運動に苦手意識をもっていたり、ストレスをコントロールすることは自分ひとりでは難しいかもしれない、でもなんだか食生活の改善だったら気軽に試せそうな気がしますね。
中でも美味しく食べることができる発酵食品は食生活改善に大変役立ちます。
この記事は20代後半から30代中盤までの7年をかけて約30kgのダイエットに成功し、健康な身体と穏やかな心を持つことに成功した管理栄養士、さえさんが健康的な食習慣を作るために欠かせない発酵食品をなぜ体にいいのか、どうやったら食習慣として続けやすいのかということに焦点を置いて解説していきます。
目次
発酵食品とは?
発酵食品とは、食材が微生物(主に乳酸菌や酵母など)の作用によって変化し、有益な栄養素や成分が増える食品のことです。
微生物の行う発酵によって、食品の消化・吸収を促進したり、健康に良い影響をもたらすことが知られています。
発酵食品はなぜ体にいいの?
健康的な食習慣を作るには健康的な食品をバランスよく食べることが欠かせません。
食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富な野菜や良質なタンパク質・脂質の源である肉や魚を食べることが重要ですが、ワンパターンになりがちです。
そこで活躍するのがバラエティ豊かな発酵食品なのです。
腸内環境を整えるから
発酵食品には乳酸菌やその他の有益な微生物が豊富に含まれています。
これらの微生物は腸内環境に良い影響を及ぼし、腸内細菌叢(腸内フローラ)を調整して健康的な状態に整えます。
腸内細菌叢は私たちの免疫機能や消化吸収、栄養の代謝などに重要な役割を果たしているため、健康な腸内環境は全身の健康に密接に関連しています。
ビタミンやミネラルが豊富だから
発酵食品は発酵過程によって、食材内の栄養素が変化し、一部の栄養価が向上します。
例えば、ビタミンB群(特にビタミンB12)やビタミンK、ミネラル(鉄、カルシウム、マグネシウムなど)が増加することがあります。
これらの栄養素は私たちの健康に不可欠であり、バランスの取れた食事に発酵食品を取り入れることで、より多くの栄養を摂取することができます。
消化を助け、栄養吸収を良くするから
発酵食品は、発酵によって食材の一部が分解・変化し、消化が容易になる効果があります。
例えば、ヨーグルトは乳糖が乳酸に変わるため、乳糖不耐症の人でも消化しやすくなります。
また、発酵によって生成される消化酵素や有益な物質が、腸の健康をサポートし、栄養の吸収を助けるとされています。
免疫力を高めるから
発酵食品に含まれる乳酸菌やその他の微生物は、免疫力を高める働きがあります。
腸内細菌叢の健全なバランスは、免疫系の調整に重要な役割を果たしており、有益な微生物を摂取することで免疫系の機能を向上させることができます。
また、乳酸菌が産生する抗菌物質や免疫調節物質が、病原体から身を守る手助けをします。
発酵食品を作る微生物とは
発酵食品を作る微生物は、さまざまな種類がいます。
ここでは日本でも馴染みの深い発酵食品を作る微生物を紹介します。
乳酸菌
乳酸菌は糖を乳酸に発酵させます。
乳酸は食品の酸味を増し、保存性を向上させるだけでなく、消化器官の健康にも良い影響を及ぼすとされています。
ラクトバシラス属(Lactobacillus)
ラクトバシラス属は最も一般的で広く知られた乳酸菌です。
乳酸菌の中でも、重要な種類の一つで、ヨーグルトやチーズ、キムチ、サワークラウト、醸造飲料など、さまざまな発酵食品の製造に使われています。
ストレプトコッカス属(Streptococcus)
ストレプトコッカス属の一部の菌は、ヨーグルトやチーズの発酵に関係してます。
しかし、一部のストレプトコッカス菌は病原性を持つため、食品製造には適していない場合もあります。
ペディオコッカス属(Pediococcus)
ペディオコッカス属の菌は、特にビールやワインの製造に使用されることがあります。
これらの菌は、アルコール発酵が終了した後に糖を乳酸に変えることで、製品の風味と品質を改善します。
レンサ球菌属(Leuconostoc)
レンサ球菌は、サワークラウトやキムチなどの発酵食品によく見られる菌です。
これらの菌は、野菜の糖を乳酸に発酵させることにより、食品の酸味と保存性を増します。
酵母
発酵食品に利用される酵母は、一般的にサッカロミセス属(Saccharomyces)の酵母が主要なグループです。
これらの酵母は、糖をアルコールと二酸化炭素に発酵させる特性を持っています。
ブドウ酵母(Saccharomyces cerevisiae)
ブドウ酵母は、最もよく知られている酵母の一つで、ワイン、ビール、パン、醤油、味噌など、さまざまな発酵食品の製造に使用されます。
特に、ワインの醸造ではブドウの果汁中の糖をアルコールに変える発酵を行います。
アレ酵母(Saccharomyces pastorianus)
アレ酵母は、ビールの製造に主に使用される酵母です。
この酵母は低温で働く能力があり、ラガービールやピルスナービールのようなスタイルのビールの醸造に適しています。
キノコ酵母(Saccharomyces bayanus)
キノコ酵母は、ワインやシードル(リンゴ酒)、シャンパンの製造に使用されることがあります。
麹(こうじ)菌
麹菌(こうじきん)は、日本の伝統的な発酵食品である味噌、醤油、みりん、酒などの製造に広く利用されるカビの一種です。
麹菌は、Aspergillus oryzaeという学名の菌です。
原料としての麹菌
味噌や醤油、みりん、酒などの製造において、麹菌は原料である米や大豆などに対して働きかけます。
麹菌は、これらの原料を分解して酵素を産生し、それによって糖をアミノ酸や糖鎖に変換します。
この過程で特有の風味や香りを付けるとともに、発酵の進行を促進します。
麹の製造
麹菌を培養した麹種(こうじだね)を、米や大豆などの主原料にまぶして麹を作ります。
麹菌は主原料の中で増殖し、酵素の産生と糖の分解を進めます。
麹によって発酵プロセスが始まり、後段の発酵食品の製造プロセスで重要なスターターとして機能します。
味噌や醤油の発酵
麹が作られた後、味噌や醤油の製造では、さらに他の材料(例:塩や水)と混ぜ合わせ、発酵を進めます。
麹菌による酵素の働きにより、原料中の糖やタンパク質が分解され、発酵食品の風味や旨味が形成されます。
酒の製造
酒造りにおいて、麹菌は米のでんぷんを糖化し、麹に含まれる酵素によって糖をアルコールに変える発酵が行われます。
このプロセスによって日本酒や焼酎などが製造されます。
アセトバクター菌
アセトバクター菌(Acetobacter)は、酢酸を産生する細菌のグループであり、発酵食品の製造に利用されます。
これらの菌はエタノールから酢酸を生成する酢酸発酵を行います。
酢酸は食品に酸味を与えるだけでなく、保存性を向上させる働きもあります。
酢酸発酵
アセトバクター菌は、エタノールを酢酸へと変換する酢酸発酵を行います。
このプロセスは、酢酸発酵とも呼ばれ、エタノールが空気中の酸素と反応して酢酸に変わります。
この反応により、酢酸の特有の酸味が発生し、酢として知られる酸っぱい液体が得られます。
酢の製造
アセトバクター菌による酢の製造は、古くから行われており、世界中で広く知られています。
果物や穀物を発酵させて得られるエタノールを、アセトバクター菌によって酢酸へと変換します。
このプロセスによって、リンゴ酢、米酢、ブドウ酢などのさまざまな種類の酢が製造されます。
醸造飲料の酸味調整
アセトバクター菌は、一部の醸造飲料(例:ビール)の酸味を調整するためにも使用されることがあります。
ビールにおいて、微量の酢酸を含むことで、風味やキリッとした感じが向上します。
ただし、過度に酢酸が増えると、不適切な風味をもたらす可能性があるため、微妙なバランスが求められます。
微生物をもっと知るならこちら
発酵食品の微生物一覧|実は知らないはたらきや種類を徹底解説!
発酵食品の微生物の働きや種類を幅広く網羅してご説明します。食品ごとに働く微生物が違うこと、ご存知ですか?例えば食麹菌、乳酸菌などが食材を変化させ、栄養価を高めます。発酵食品に働きかけるプロセスや、特徴までご紹介。

最強の発酵食品一覧
ここではスーパーマーケットでも手に入りやすく馴染み深い発酵食品をご紹介します。
少しずつ色んな種類の発酵食品を食生活に取り入れましょう。
ヨーグルト
スーパーマーケットでは様々な種類のヨーグルトが入手可能です。
乳酸菌が豊富なヨーグルトは腸内環境の改善や免疫力をサポートする効果が期待できます。
乳酸菌によって乳糖が乳酸に分解されるため、ヨーグルトは牛乳よりも消化しやすくなります。
ヨーグルトの栄養
ヨーグルトにはタンパク質、カルシウム、ビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれています。
特にカルシウムは骨や歯の健康に重要な役割を果たす栄養素であり、ヨーグルトを食べることでカルシウムを摂取することができます。
ヨーグルトは腸内環境を整えるだけでなく、消化を助ける働きもあります。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌や消化酵素が、食品の分解や消化をサポートすることで、胃腸の負担を軽減します。
味噌
日本の伝統的な発酵食品であり、スーパーマーケットや日本食品店で様々な種類の味噌が販売されています。
みそ汁や煮物、味噌焼きなどに使用できます。
味噌の栄養
味噌は大豆や他の穀物を麹菌によって発酵させることで作られます。
この発酵過程により、味噌には多くの乳酸菌や発酵物質が含まれます。
乳酸菌は腸内環境を整え、腸内細菌叢のバランスを改善する効果があります。
これにより、消化を助けたり免疫力を高めたりするなど、腸の健康に良い影響を与えます。
味噌にはタンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
特にビタミンB群やビタミンK、ミネラル(カルシウム、鉄、マグネシウム)が豊富です。
味噌には消化を助ける消化酵素が含まれています。これらの酵素は食品の分解を助け、胃腸の負担を軽減します。
また、味噌は食材を柔らかくし、優れたうま味をもたらすため、料理の風味を高める役割も果たします。
味噌には食物繊維が含まれており、腸の動きを促進し便通を改善する効果があります。
食物繊維は腸内環境の健康にも重要であり、消化器系のトラブルを予防するのに役立ちます。
味噌には抗酸化物質も含まれており、細胞の酸化ストレスから身体を守る助けになります。
抗酸化作用は細胞の老化を遅らせ、健康な細胞機能を保つために重要です。
醤油
日本料理に欠かせない調味料である、醤油も発酵食品の一つです。
様々な種類の醤油が市販されており、料理に利用できます。
醤油の栄養
醤油にはアミノ酸が豊富に含まれています。
特にグルタミン酸やアラニンといった旨味成分が多く含まれており、料理に豊かな味わいをもたらします。
アミノ酸はタンパク質の構成成分でもあり、体の細胞や組織の健康に寄与します。
醤油にはビタミンB群やミネラル(鉄、カリウム、マグネシウム)が含まれています。
これらの栄養素は体の代謝や神経機能、免疫機能をサポートする役割を果たします。
醤油には抗酸化作用のある成分が含まれており、細胞の酸化ストレスから身体を保護する助けになります。
抗酸化作用は細胞の老化を遅らせるため、健康な細胞機能を保つのに役立ちます。
醤油に含まれる発酵物質や消化酵素は、食品の消化を助け、胃腸の負担を軽減する効果があります。
また、醤油の風味は食欲を刺激するため、食欲不振の改善にも効果があります。
キムチ
韓国の代表的な発酵食品で、日本のスーパーマーケットでも手軽に購入することが出来ます。
キムチの栄養
辛味と酸味が特徴で、ご飯のお供や炒め物の具材として利用できます。
キムチはキャベツや大根などの野菜を塩漬けし、発酵させることで作られます。
この発酵過程により、キムチには乳酸菌が豊富に含まれています。
これらの乳酸菌は腸内環境に良い影響を及ぼし、腸内細菌叢のバランスを整えることで腸の健康をサポートします。
健康な腸内環境は免疫機能や消化吸収など全身の健康にも重要な役割を果たしています。
キムチにはビタミンC、ビタミンA、ビタミンK、食物繊維などが豊富に含まれています。
これらの栄養素は免疫機能の向上や消化を助ける役割を果たすだけでなく、皮膚の健康や骨の健康維持をサポートします。
キムチには抗酸化作用のある成分も含まれています。
これにより、細胞の酸化ストレスから身体を保護し、健康な細胞機能を保つ助けになります。
キムチには唐辛子が使われていることが一般的です。唐辛子に含まれる辛味成分であるカプサイシンは、体温を上昇させる作用があり、代謝を促進する効果があります。
また、辛味は食欲を刺激するため、食欲不振の改善にも効果的です。
納豆
納豆は日本の伝統的な発酵食品であり、大豆の種子を発酵させたものです。
朝食や海苔巻きの具材として好まれます。
納豆の栄養
納豆は大豆を発酵させることで作られます。
この発酵過程により、納豆には乳酸菌が豊富に含まれています。
これらの乳酸菌は腸内環境に良い影響を与え、腸内細菌叢のバランスを整えることで腸の健康をサポートします。
健康な腸内環境は免疫機能や消化吸収など全身の健康にも重要な役割を果たしています。
納豆は高タンパクでありながら、低脂肪であるため、ヘルシーな食品として知られています。
タンパク質は体の細胞や組織の構成成分として重要であり、健康な身体を維持するために必要です。
納豆にはビタミンK2やビタミンB群、カルシウム、鉄、マグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
特にビタミンK2は骨の健康に関与し、カルシウムの吸収を助ける重要な栄養素です。
納豆にはナットウキナーゼという酵素が含まれています。
ナットキナーゼは血液をサラサラにし、血流を改善する効果があるとされています。これにより、心血管の健康をサポートする効果があります。
納豆には抗酸化作用のある成分も含まれており、細胞の酸化ストレスから身体を保護する助けになります。
抗酸化作用は細胞の老化を遅らせるため、健康な細胞機能を保つのに役立ちます。
甘酒
米や米麹を発酵させて作られる甘い飲み物で、健康に良いとされています。
特に寒い季節に温かい甘酒を楽しむことが一般的です。
甘酒の栄養
甘酒は米や米麹を発酵させて作られる飲み物であり、ビタミンB群、ミネラル(カルシウム、鉄、マグネシウム)、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
特にビタミンB群はエネルギー代謝に関与し、神経機能や肌の健康にも重要な役割を果たします。
甘酒には乳酸菌が含まれています。これらの乳酸菌は腸内環境に良い影響を及ぼし、腸内細菌叢のバランスを整えることで腸の健康をサポートします。
健康な腸内環境は免疫機能や消化吸収など全身の健康にも重要な役割を果たします。
甘酒は発酵食品であり、消化を助ける効果があります。
消化酵素や乳酸菌が食品の分解や消化をサポートすることで、胃腸の負担を軽減します。
また、甘酒は甘味があり、食欲を刺激するため、食欲不振の改善にも寄与します。甘酒には糖分が含まれており、エネルギー補給に役立ちます。
また、ビタミンB群が疲労回復に寄与するほか、甘酒に含まれるグルタミン酸がリラックス効果をもたらすとされています。
甘酒に含まれる栄養素やビタミンB群は、肌の健康に良い影響を与えるとされています。
特にビタミンB群は肌の新陳代謝を促進し、健康な肌をサポートします。
チーズ
乳酸菌やカビによって発酵させた乳製品であり、洋風料理に欠かせない食材です。
スーパーマーケットで様々な種類のチーズが入手可能です。
チーズの栄養
チーズは乳製品の一種であり、タンパク質が豊富に含まれています。
タンパク質は体の細胞や組織の構成成分として重要であり、成長や修復、免疫機能の維持に不可欠です。
チーズにはカルシウムが多く含まれています。カルシウムは骨や歯の形成に必要なミネラルで、骨密度の維持や筋肉の収縮、神経の伝達など様々な生理機能に関与します。
適切なカルシウム摂取は骨粗しょう症の予防や骨の健康に重要です。
チーズにはビタミンA、ビタミンB群、ビタミンDなどの栄養素も含まれています。
ビタミンAは視力や皮膚の健康に関与し、ビタミンB群はエネルギー代謝や神経機能に必要です。
また、ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康をサポートします。チーズには乳酸菌が含まれているものもあります。
これらの乳酸菌は腸内環境に良い影響を与え、腸内細菌叢のバランスを整えることで腸の健康をサポートします。
健康な腸内環境は免疫機能や消化吸収など全身の健康にも重要な役割を果たします。
糠床漬け
野菜を米糠などで発酵させる伝統的な漬物で、地域によって味や野菜の種類が異なります。
ぬか床漬けの栄養
ぬか漬けは主に米糠(米の外皮)と塩を混ぜて作る発酵食品です。
この発酵過程により、ぬか漬けには乳酸菌や発酵物質が豊富に含まれています。
これらの乳酸菌は腸内環境に良い影響を及ぼし、腸内細菌叢のバランスを整えることで腸の健康をサポートします。
健康な腸内環境は免疫機能や消化吸収など全身の健康にも重要な役割を果たします。
ぬかにはビタミンB群やミネラル(カリウム、マグネシウムなど)が豊富に含まれており、野菜も栄養素が豊富です。
これにより、糠床漬けは栄養素をバランス良く摂取できる食品として有益です。ぬか漬けには食物繊維が多く含まれています。
食物繊維は腸の動きを促進し便通を改善する効果があり、腸内環境の健康に寄与します。
ぬか漬けは発酵食品の一つであり、発酵による有益な物質や酵素が含まれています。
これにより、ぬか漬けは腸内環境を整えるだけでなく、消化を助け、全身の健康に寄与するとされています。
ナタ・デ・ココ
ナタ・デ・ココは甘くてジューシーな食感が特徴の発酵菓子です。
おやつとしてそのまま食べるのはもちろん、サラダやヨーグルトにトッピングすると、さらに美味しく楽しめます。
ナタ・デ・ココの栄養
ナタ・デ・ココはココナッツウォーターをナタ菌で発酵させて作られるゼリー状の食品です。
カルシウムやビタミンB群が豊富なので、栄養価も高いおやつとしておすすめですよ。
また水分が多く、低カロリーであるため、ダイエット中や低カロリー食品を探している人に適しています。
ナタ・デ・ココに豊富に含まれている食物繊維は、腸の動きを促進し便通を改善する効果があり、腸内環境を整えます。
また、ビタミンCやミネラル(カリウム、カルシウム、リン)も含まれています。
これらの栄養素は免疫機能や骨の健康、神経機能に関わっており、体の健康をサポートします。
発酵食品の健康・美容効果4つ
腸内環境を整える
腸内環境が乱れると、悪玉菌が増殖し、毒素が増加する可能性があります。
これにより、肌荒れや吹き出物、ニキビなどの皮膚トラブルが引き起こされることがあります。
健康な腸内環境を保つことで、肌のトラブルを予防し、健康な美肌をサポートします。
最近の研究によれば、腸内環境は心の健康にも影響を及ぼすことが示唆されています。
腸内環境が健康であると、ストレスホルモンのバランスが改善し、うつ症状の緩和やストレスへの耐性が高まるとされています。
消化を助け、栄養吸収を良くする
腸は食べ物の栄養を吸収する重要な器官であり、腸内環境の健康が栄養吸収に影響します。
腸内環境が整っていると、栄養素の吸収がスムーズに行われ、身体に必要な栄養を効率的に摂取できます。
腸内環境が健康であると、腸内の善玉菌が増殖し、消化を助ける酵素や物質を分泌します。
これにより、消化がスムーズに行われ、胃腸の負担が軽減されます。
免疫力を高める
腸内には多くの免疫細胞が存在し、免疫系に大きな影響を与えるため、腸内環境の健康が免疫機能の向上につながります。
健康な腸内環境は免疫細胞のバランスを整え、感染症やアレルギー反応などから身体を守る役割を果たします。
ビタミンやミネラルが豊富
発酵食品は発酵過程によって、食材内の栄養素が変化し、一部の栄養価が向上します。
ビタミンB群
発酵食品にはビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群にはビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB12(コバラミン)などがあります。
これらのビタミンはエネルギー代謝を助け、皮膚の健康をサポートします。
ビタミンC
発酵食品にはビタミンCが含まれることがあります。
ビタミンCは抗酸化作用があり、活性酸素を除去し細胞を守る働きがあります。
また、コラーゲンの生成を促進し、皮膚のハリやツヤを保つのに役立ちます。
ビタミンK
発酵食品にはビタミンKが含まれることがあります。
ビタミンKは血液凝固に関与し、骨の健康をサポートします。
カルシウム
発酵食品にはカルシウムが含まれることがあります。
カルシウムは骨の健康や筋肉の収縮、神経の伝達などに重要な役割を果たします。
マグネシウム
発酵食品にはマグネシウムが含まれることがあります。
マグネシウムはエネルギー代謝や筋肉の収縮、神経の調節に必要な栄養素です。
セレン
発酵食品にはセレンが含まれることがあります。
セレンは抗酸化作用があり、細胞を酸化ストレスから守り、美肌や健康の維持に寄与します。
オススメ記事
発酵食品のメリット5選!驚くべき効果と効果的な摂取法もご紹介
発酵食品といえば納豆やヨーグルト、味噌など身近な食品が多いけど、メリットは浮かびますか?発酵食品のメリットは、免疫力向上、便秘改善、ストレス軽減、生活習慣病予防などたくさん。さらに注意しないと生じるデメリットもご紹介。

発酵食品のおすすめな取り入れ方
発酵食品の主役の菌を生きたまま体に取り入れることができるので、発酵食品を取り入れる際はできるだけ加熱していない状態のものを摂取することがおすすめです。
加熱をする場合は高温・長時間になりすぎないように気をつけましょう。
朝食にヨーグルトを食べる
ヨーグルトは乳酸菌が豊富で腸内環境を整える効果があります。
朝食にヨーグルトを食べることで、栄養を摂りながら腸の健康をサポートできます。
フルーツやハチミツと一緒に食べると、さらに美味しくなります。
りんごやパイナップルといったフルーツには食物繊維が豊富なのでヨーグルトと合わせることで腸内環境を整える効果もアップします。
おかずにキムチをプラスする
キムチは辛みとともに乳酸菌を含み、腸内環境を整える効果があります。
ご飯のお供や炒め物の具材として楽しむと良いでしょう。
発酵食品仲間の納豆とも相性が良いのでキムチ納豆を朝ごはんに取り入れるのも手軽でおすすめです。
デザートにナタ・デ・ココを加える
ナタ・デ・ココは低カロリーであり、デザートとしてもおすすめです。
フルーツと一緒に食べると、さわやかな味わいになります。
間食にも発酵食品の摂取を意識することで発酵食品の摂取量をアップさせることができます。
フルーツヨーグルトにナタデココをトッピングするのも発酵食品のW効果でおすすめです。
【レシピ】ダブルの発酵食品効果 ナタデココフルーツサラダ
作り方
- プレーンヨーグルトにフルーツとナタデココを混ぜ、はちみつをかける。完成です。
発酵食品を食べて健康的な生活を送りましょう◎
この記事では、発酵食品はなぜ体にいいのかとその美肌・健康効果についてご紹介しました。
発酵食品は、古くからさまざまな文化で親しまれてきた食品で、腸内環境の整備や栄養素の豊富さから美肌や健康に良い影響をもたらします。
発酵食品の豊かな栄養と効果を理解し、日常の食生活に取り入れることで、美肌や健康へのプラスの効果を取り入れましょう。
皆さんもぜひ、自分に合った発酵食品を楽しみながら、健康的な生活を送っていただければ幸いです。
オススメ記事
日本発酵食品の歴史と特徴をご紹介します。歴史や地域別の味噌・醤油の違いなど、日本の発酵文化を幅広く解説。世界の興味深い食品や、簡単に作れるレシピまで、身近な発酵食品の奥深さにハマること間違いなしです。
