不足しがちな栄養成分を補える
日本人の健康状態を平均的にみると、足りていない栄養素がたくさんあるって知ってますか?
食物でいうと、野菜ですね。栄養素でいうと、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足しています。具体的には、代謝を促すビタミンB群とマグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラル類、食物繊維が不足しています。
そして、反対に、とり過ぎの傾向にある栄養としては、脂質があります。「サラダをしっかり食べて野菜をとってます!」という健康意識の高い方も増えてきているように思いますが、サラダには、油たっぷりのドレッシングがたっぷりかかっていたりしますよね。野菜はヘルシーでダイエットにもおすすめですが、油がたっぷりのドレッシングがかかっていれば、油の質にもよりますが、ダイエット効果はあまり期待できません。ご家庭でも冷蔵庫の中に、たくさんの種類のドレッシングが並んでいませんか?
レタスなどはカサが出るため、結構、野菜を食べた気分にはなるんですが、重量としては、あまりありません。なので、実際には、油ばっかり食べているなんていう状態になっているかもしれません。もちろんサラダを食べることが悪いわけではなく、ビタミンやミネラル、食物繊維などの不足しがちな栄養成分を補うことが大切です。
そこで、私がご提案したいのが、ぬか漬けを献立に加えることです。ぬか味噌に野菜を漬けることで、野菜の水分が外に出ていき、逆に、ぬか味噌に含まれるビタミンやミネラルが野菜に吸収されていきます。ですので、生の野菜を食べるよりもずっと栄養価が高くなります。
さらに、生野菜として食べるよりも発酵されたぬか漬けとして食べるほうが、からだへの栄養素の吸収率がグンと上がります。吸収されにくいカルシウムやマグネシウム、亜鉛などのミネラルも、野菜が発酵することで腸から吸収されやすい形に変わるのです。
ぬか漬けには酵素も豊富!
ぬか味噌につけた野菜は発酵の過程で酵素もしっかり含みます。呼吸したり、消化したり、老廃物を外にだしたり、栄養素の代謝を促したり、体の抵抗力や免疫力を高めたりと生きるためには欠かせないのが酵素なのです。酵素を効率的に摂取するためにも、ぬか漬けはとっても良いと言える食材です。そして、ぬか漬けには体内の酵素を活性化する有用成分が豊富でもありますので、ダイエットや美肌作りには最適です。
人参や大根、ごぼうなどの重量が重い根菜類、胡瓜やキャベツなどを漬け込むことで、そのままポリポリとおいしく食べることが出来ますし、栄養価は生野菜よりも高くなりますので、食の細いお子さんにも適した調理法だと思います。
毎晩何かのお野菜を漬ければ翌朝には完成していますし、調理も切るだけなので手軽です。私も夕食の支度時間がなさそうな時は、キャベツなどを漬け込みサラダ感覚で食卓に並べます。また、毎日何かしら漬け込むことで、かき混ぜる作業もラクになりますよ。
※国民健康栄養調査(平成26年)参照