前回の記事「冬だけじゃなくて、一年中飲みたい甘酒の健康効果とは」では甘酒の健康効果を取り上げ、「冬だけじゃなくて一年中飲みたい」とご紹介しました。今回の記事では「飲むだけじゃなくて料理にも使いたい」そんな甘酒活用レシピをご紹介したいと思います。
最近の健康志向の高まりで、”なるべく砂糖を使いたくない”とお考えの方にはもちろんオススメ!甘酒を甘味付けとして使えば、自然でまろやかな甘味を加えることができます。発酵食品が調味料としてとれて料理のうまみもグ〜ンとアップしますよ!
(1)ほうれん草と油揚げの胡麻和え
【材料(2人分)】
・ほうれん草 1/2束
・油揚げ 1/2枚
・白ごま 大さじ1と1/2
・醤油 大さじ1/2
・甘酒 大さじ1
【作り方】
1:ほうれん草は茹でて水に取り、根本を落として3〜4cm幅に切る。
2:油揚げは横半分に切り、細切りにしてフライパンで乾煎りし、軽く焦げ目がつくぐらいにする。
3:白ごまをすり鉢ですり、調味料を加える。
4:水気を切ったほうれん草と油揚げを3に入れて和えれば出来上がり。
【一言メモ】
甘酒は砂糖に比べて甘みが穏やかなので、砂糖より少し多めに加えるのがポイントです。醤油の代わりに醤油麹にすると、より発酵食の品目が増しますね。
ほうれん草は油揚げやごまなど脂質を含んだ食品と相性が良く、一緒にとることでほうれん草に含まれるビタミンEの吸収が良くなります。ビタミンEは、”若返りのビタミン”とも呼ばれる抗酸化作用が強いビタミンです。酢を加えて胡麻酢和えにしてもさっぱりしていて美味しいですよ。
(2)高野豆腐の照り焼き
【材料(2人分)】
・高野豆腐 4枚
・大根おろし 適量
・刻みねぎ 適量
・片栗粉 適量
・米油 大さじ2
・醤油 大さじ1と1/2
・みりん 大さじ1/2
・甘酒 大さじ2
【作り方】
1:高野豆腐はお湯で戻し、ボウルの中で指や拳で押して何度か洗う(写真では一枚まるまるになっていますが、1/4に切った方が食べやすいです)。すべての面に片栗粉をまぶし、軽く手ではたいておく。
2:フライパンに米油大さじ1をひき、高野豆腐を入れて焼く。軽く焦げ目がついたらひっくり返し、さらに米油大さじ1を入れて、側面もまんべんなく火を通す。
3:調味料を混ぜたものを入れて高野豆腐に絡める。
4:お皿に移し、大根おろしと刻みねぎを盛り付けたら出来上がり。
【一言メモ】
高野豆腐は、ぜひ普段の食事で活用してほしい食品の一つです。豆腐を凍結乾燥させた高野豆腐はたんぱく質が豊富。さらに”レジスタントプロテイン”という食物繊維のような働きを持つたんぱく質が含まれており、その健康効果が注目されています。
炒める油も米油を使えばさっぱり仕上がりますし、γ-オリザノールやトコトリエノールといった米油に特有の抗酸化成分がとれるので、美肌効果もアップしますよ。ごはんも進む、肉や魚の主菜の代わりとなる一品です。
(3)鰆(さわら)の甘酒味噌漬け焼き
【材料(2人分)】
・鰆 2切れ
・甘酒 大さじ2
・白味噌 大さじ2
・酒 小さじ2
【作り方】
1:ジップロックなどの袋に調味料と鰆を入れ、手でもんでなじませる。
2:冷蔵庫で2〜3日寝かせる。
3:鰆から調味料を指で落としてからフライパンで焼いたら出来上がり。
【一言メモ】
超簡単な”漬けて焼くだけ”レシピです。ものすごく簡単なのですが、いざ食べてみるとその美味しさに感激するはず。
鰆の身がほろりと柔らかく、芳醇なうま味を感じます。その秘密は甘酒に含まれる麹菌の働き。麹菌が鰆のたんぱく質をアミノ酸に分解してくれるため、身がやわらかく、うま味も増しているのです。ぶりを漬けて焼いても美味しいですよ。今回ご紹介するレシピの中でもイチオシの料理です。
ということで、今回は甘酒を活用した手軽で美味しい料理を3つご紹介しました。
甘酒を「砂糖の代わりの甘味付け」と捉えれば、途端に活用方法が広がってきます。そうなると、いよいよ市販の甘酒では物足りなくなってきます。完全無添加にこだわったり、頻繁に使うとお金もかかりますので、ぜひこの機会にご自宅で甘酒を醸してみてください。前回の記事でご紹介した自宅用の醸し器も重宝しますので、オススメですよ。