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【ほっと温かい冬の発酵食品】粕汁のアレンジレシピ3選|一工夫で簡単に

執筆者 圓尾和紀(まるお・かずき) | 更新日:2023.10.15
粕汁

以前の記事「絶対もっと流行っていい! 酒粕の良さと料理への活用法を紹介」で、酒粕の魅力についてお話させていただきました。この酒粕を使った代表的な料理が粕汁です。

私の地元の兵庫県には”日本一の酒処”とうたわれる灘(なだ)という場所があるため、粕汁は毎年冬になると日常的に食卓に上がる馴染みの料理です。でも、粕汁は地域によってはあまり食べられていないところもあるようですね。粕汁をご存じない方のために、どんなものかを簡単にお話すると、粕汁とは酒粕で味付けした汁物です。

粕汁は非常に簡単に作れるため、栄養価の高い酒粕が手軽にとれますし、体もポカポカに温められます。ただ、どうしても具材や味がマンネリになりがちなので、なかなか食べ続けるのは難しかったりします。

そこで今回は、粕汁の絶品一工夫レシピを皆さんに3つご紹介したいと思います。いろんな粕汁のアレンジ方法を知っておけば、飽きずにたくさん粕汁を楽しむことができますし、アレンジのコツもわかってきますよね。

(1)ちょっぴり贅沢に! 牡蠣の粕汁

粕汁

【材料(2人分)】

・牡蠣 1パック
・ごぼう 1/2本
・里芋 4つ
・こんにゃく 1/2枚
・長ねぎ 1/2本
・出汁 300cc
・白味噌 大さじ2
・酒粕 大さじ3
・柚子皮 お好みで

【作り方】

1:ごぼうは小さめの乱切り、里芋は皮をむいて食べやすい大きさに切り、こんにゃくは薄めに切り、長ねぎは斜めにざくざくと切る。

2:鍋に出汁と具材をすべて入れて煮る。

3:里芋に竹串を刺して火が通ったら一旦火を止め、ボウルに出汁を少しとり、酒粕と味噌を溶き、鍋に戻し、再度加熱する。

4:沸騰前に火を止めて器に盛り、お好みで刻んだ柚子の皮を散らせば出来上がり。

【一言メモ】

牡蠣を使ったちょっと豪華な粕汁です。牡蠣にはタウリンが豊富なので二日酔いの防止や緩和に効果あり。ミネラルも豊富な、美容にも嬉しい海の幸です。根菜やこんにゃくをたっぷり入れれば食物繊維もしっかりとれます。

酒粕にはやはり白味噌が合います。薬味は柚子皮以外にもお好みで柚子胡椒、粉山椒、七味唐辛子など、好きに変えても風味の変化が楽しめますよ。

(2)まろやかなコクは和製シチュー! 豆乳粕汁

粕汁

【材料(2人分)】

・塩鮭 2切れ
・せり 1/2束(4株程度)
・にんじん 1/4本
・かぶ 1つ
・ほうれん草 1/4束
・油揚げ 1/2枚
・出汁 240cc<
・豆乳 60cc
・白味噌 大さじ2
・酒粕 大さじ3

【作り方】

1:塩鮭、せり、ほうれん草は食べやすい大きさに切る。にんじんは半月切りに、かぶは葉を切り落とし、適度な長さに切り、実の方は8等分にする。油揚げは横半分にして細切りにする。

2:鍋に出汁を入れ、せりとほうれん草以外の具材を入れて煮る。

3:火が通ったらほうれん草とせりを加えてサッと火を通す。ボウルに出汁を取り分け、酒粕と味噌を溶いて鍋に戻す。

4:最後に豆乳を加え、沸騰させないように加熱して出来上がり。

【一言メモ】

豆乳を入れると酒粕のクセが和らいでクリーミーに仕上がり、これだけで新しい料理に早変わりします。沸騰させると豆乳が分離してしまうのでご注意を。

秋田のきりたんぽ鍋に欠かせないせりは独特の香りがあり、加えることで風味が変わって楽しいと思います。せりは生薬としても使われるほど栄養豊富な野菜で、ビタミン類が多く含まれ、さらに香りの成分には心をリラックスさせる作用も持っています。一口すすれば、ホッと気持ちが落ち着く一品です。

(3)意外に合う変わり種! 納豆粕汁

粕汁

【材料(2人分)】

納豆 1パック
・はんぺん 1枚
・かぶ 1つ
・刻み昆布 ひとつまみ
・出汁 300cc
・白味噌 大さじ2
・酒粕 大さじ3
・柚子皮 お好みで

【作り方】

1:納豆は包丁で細かく叩くように刻む(ひきわり納豆みたいになったらOK)。はんぺんは食べやすい大きさに切る(膨らむので少し小さめに)。かぶは葉と実に分け、葉は適度な長さに切り、実は8等分に切る。刻み昆布は水で軽く洗う。

2:鍋に出汁と具材を入れて煮る。

3:火が通ったらボウルに出汁を取り分け、味噌と酒粕を溶いて鍋に戻し入れ、ひと煮立ちさせる。

4:器に盛り、お好みで刻んだ柚子皮を散したら出来上がり。

【一言メモ】

江戸時代には納豆を味噌汁の具として使い、納豆汁として食べるのが一般的だったようです。そのためにひきわり納豆が流通したとか。昔のように納豆を粕汁に入れてみたのがこちらの一品ですが、納豆と粕汁の組み合わせが意外に合うのです! 

また、魚のすり身を使ったはんぺんは使いやすいので、普段の味噌汁の具としてもオススメ。もちろん、定番の豆腐でも美味しくいただけますよ。かぶなどの根菜は良いものが手に入れば皮をむかずに全部食べれば栄養も余すことなく摂取できます。

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ご紹介したアレンジレシピで粕汁をさらに身近に

というわけで、今回は粕汁のアレンジレシピを3つご紹介させていただきました。皆さん、もうお気づきかと思いますが、要は粕汁とは味噌汁に酒粕を加えたものなのです。そう考えると、難しそうと思っていた粕汁にもいろんな具材のアイディアが浮かんできませんか? ぜひ今回のレシピも参考にしていただいて、とっておきの粕汁料理を考えてみてください。

粕汁

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執筆者
圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。2013年より独立し、「日本人の身体に合った食を提案する」をテーマに日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動をしている。ファスティングのサポート、講演、コラム執筆、雑誌やTVなどのメディア出演など。自身のブログ「カラダヨロコブログ」でも日々食や健康の情報を発信している。 カラダヨロコブログ http://karada465b.minibird.jp/

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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