ぬか漬けとは
漬物は日本に伝統的に伝えられた食品です。日本特有の四季があることで、いろいろな種類の野菜が収穫されることもあり、300種類以上の漬物が生まれました。即席漬け、長漬け、一夜漬け、早漬け、ひね漬けなどなど、それぞれの地域や気候に合った漬け方があるため、種類がとても豊富です。
そんな漬物の中でも、発酵漬物の代表であるぬか漬けには、乳酸菌が含まれています。乳酸菌というと、ヨーグルトを連想する方が多いと思いますが、ぬか漬けにもしっかりと含まれています。ぬか味噌の原料でもある米ぬかには、炭水化物やたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。野菜が発酵する過程で、野菜にもしっかり栄養成分が吸収されるので、ぬか味噌に漬け込んでおくだけで、栄養満点な食品に変身するのです。
乳酸菌が腸をきれいにする
乳酸菌には、漬物や穀物などから生育する植物性の乳酸菌と、乳や肉類などから生育する動物性の乳酸菌があります。中でも植物性乳酸菌の大きな特徴は、栄養バランスの悪い過酷な環境、塩分の多い環境でも生き抜くことができることです。対して動物性の乳酸菌は栄養豊富な場所で生育しているため、塩分濃度の高いところや生育環境の変化に比較的弱い性質を持っています。
動物性乳酸菌に比べて、植物性乳酸菌は生きたまま腸に届くと言われています。胃液は強い酸性のため、過酷な環境でも生き残れる植物性の乳酸菌のみが腸まで届くのです。腸内に入った乳酸菌は、乳酸を放出し、悪玉菌が嫌う酸性に保って、善玉菌が増えやすい環境にします。腸内は善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在しており、食物繊維が腸内にいる善玉菌の餌となり、善玉菌を増やすので、腸内環境が整って、消化力、吸収力を高めます。反対に、腸内環境が悪くなって悪玉菌が優位になると、毒素がたまり、毒素が全身をめぐって各器官に不調をもたらし、肌荒れや便秘の原因になります。ちなみに、おならが臭い人は、悪玉菌優位の可能性が高いです!
私は、ぬか漬けに含まれている植物性乳酸菌が効率よく生きたまま腸に届くように、毎朝、ごはん、ぬか漬け、お味噌汁を欠かさず食べるようにしています。キレイになりたきゃ、発酵食品を食べるべし!
酵素と乳酸菌がキレイを作る
ぬか漬けには酵素がたっぷり含まれています。消化や代謝など、からだの大切な機能には、酵素の働きが欠かせません。また、前述したように、ぬか漬けを食べることは乳酸菌をとることにもなります。乳酸菌によって腸内環境が整い、体に余計な物をため込まず排出できるためダイエットにもつながります。
また、吸収が高まることで、必要な栄養素が、からだのあちこちに運ばれるようになります。まず、生きるために必要な臓器や脳などに栄養がしっかりと運ばれて行ったあと、お肌や髪の毛などにも栄養が行きわたるようになります。お肌や髪の毛の細胞の入れ替わりは、だいたい28日周期といわれていますが、年齢とともに新陳代謝が低下してこの日数が増えていくので、食べ物を変えたとしても結果が出るのに時間がかかるようになります。
人間の老化は誰にも止めることはできません。いかに復活する力をつけておくかが、キレイの分かれ道になります。そのためには、腸内環境を整えるための食事を、なるべく毎日食べるように習慣化することが、とても重要です。
また、腸がキレイだと免疫力もアップします。乳酸菌をしっかり腸に届けることで、免疫機能を活性化して、いつもパワフルに元気で過ごしたいですよね。
うちの子どもたちも、以前は便秘がちだったのですが、ぬか漬けを食べるようになってから、腸の調子もばっちり! ここ数年、熱も出していません。食卓にぬか漬けがあれば、家族みんな健康で元気に、そしてママもキレイになれちゃう! そんな嬉しい食品なのです。