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【古漬けの食べ方・作り方】漬けすぎたしょっぱいぬか漬けの美味しい魅力

執筆者 山形ゆかり | 更新日:2023.10.23

「古漬けって、しょっぱいだけでなんだか好きになれない……」
「ぬか漬けが浸かりすぎてしまったけれど、これは食べられるのかしら!?」

古漬けについて、このようなお悩みがある方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、3人の子育て中のママ薬剤師・薬膳アドバイザーが、古漬けについてご紹介します。古漬けの魅力を最大限に引き出すためのおいしい食べ方や作り方、塩抜きの方法やアレンジレシピをご説明しますね。

じっくりと漬け込んだ古漬けは、他の漬物と比べてとても風味が豊かで味わい深いです。ぜひ、この記事を参考にして、古漬けの魅力を味わってください。

古漬けとぬか漬けの違い

漬物
古漬けとぬか漬けについて、その呼び名の違いについてご説明しましょう。

古漬けとぬか漬けの違いとは

「ぬか漬け」とは、「ぬかに漬けたお漬物」のことを指します。

この「ぬか床」と呼ばれる発酵床に野菜を漬け込むと、時間の経過とともに酸味が増して「古漬け」として知られるようになります。

例えば、きゅうりのぬか漬けも長い日数漬け込むと、乳酸発酵が進行し、よりしっとりとした食感と豊かな酸味が加わります。

このように、乳酸発酵が進んだ漬物が一般的に「古漬け」と呼ばれます。

また、古漬けは、主にぬか床(ぬかづくえ)と呼ばれる発酵床で野菜を発酵させる方法であり、これと対照的にぬか漬けは米ぬかを使用して野菜を漬け込む方法とされることもあります。この違いが、古漬けとぬか漬けの風味や発酵の工程の異なる理由です。

漬ける期間による呼び方の違い

古漬けとぬか漬けはという異なる呼び名は、漬ける期間によって使い分けされることがあります。

通常、野菜をぬか床で漬け込む期間が長いほど、古漬けと呼ばれます。対照的に、短期間で漬けたものの呼び名は「ぬか漬け」や「短漬け」です。

一般的に、漬ける期間によって以下のように分類されます。

  • 浅漬け(数日〜1週間程度):
    漬ける期間が比較的短い場合、この名称が使われます。浅漬けはさわやかな風味が特徴で、野菜のシャキシャキ感が残ります。

  • 深漬け(1か月程度):
    漬ける期間が1か月程度の場合、深漬けと呼ばれます。この期間では、野菜がよりぬか床の風味を吸収し、豊かな味わいが生まれます。

  • 古漬け(2週間以上から数年間):
    漬ける期間が2週間以上から数年間にわたる場合、古漬けとされます。長い期間漬け込むことで、野菜は独特の風味と酸味を持ち、食べ応えのある漬物となります。

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ぬか漬け(古漬け)の作り方

ぬか床のきゅうり
古漬けの基本的な作り方について、必要な材料と作り方をご紹介します。家庭でも古漬けを楽しむことができますよ。

【材料】

お好みの野菜(キュウリ、ナス、大根など)
米ぬか

【手順】

野菜の準備

お好みの野菜をよく洗い、必要に応じて皮をむき、適宜漬けやすい大きさに切ります。古漬にする野菜は、大根、キュウリ、ナスなどさまざまな種類のものが可能です。

ぬか床の作成

米ぬかと塩を適量混ぜ、水を加えてぬか床を作ります。ぬか床は漬ける野菜の量に合わせて調整しましょう。

野菜の漬け込み

準備した野菜をぬか床に漬け込みます。野菜がぬか床に完全に浸かるようにし、密閉容器に入れましょう。

寝かせる

野菜を漬けた容器を冷蔵庫に置き、数日から数週間寝かせ、発酵させます。漬ける期間は野菜の種類や大きさ、お好みに応じて調整しましょう。

ポイント

古漬けにしたい方は、ここからさらに2週間以上発酵を続けます。

野菜の取り出し

発酵期間が経過したら、野菜をぬか床から取り出します。

ぬかの洗い流し

野菜を取り出したら、余分なぬかを洗い流します。

古漬けの塩抜き方法

きゅうりの漬物
古漬けの塩抜き方法にはいくつかの方法があります。以下に、代表的なきゅうりの古漬けの塩抜き方法を紹介します。

お湯を使った塩抜き方法

  1. 鍋にお湯を沸かし沸騰させます。
  2. お湯が沸くまでの間に古漬けを細かく切ります。
  3. お湯が沸いたら火を止め、古漬けを投入し、菜箸などで2~3回ゆっくりかき混ぜて取り出します。

水に浸けて塩抜きする方法

  1. 3〜5ミリ位の厚さで輪切りにした古漬けをたっぷりの水に浸けます。
  2. 水を1〜2回替えると、より塩が抜けやすくなります。

塩分濃度1.5~3%前後の食塩水に浸ける方法

  1. 古漬物を、塩分濃度1.5〜3%前後の食塩水に浸けておきます。
    真水では表面の塩分が抜けにくいため、食塩水を使用するのがおすすめです。

古漬けのアレンジレシピ

そのままでも古漬けはおいしいですが、簡単にできるアレンジレシピを紹介します。さまざまな料理に加えることで古漬けの風味を最大限に生かすことができますよ。

風味豊かな古漬けポテトサラダ

サラダ

古漬けを加えることでより風味が増したポテトサラダのレシピです。砂糖を加えることで、古漬けの酸味をまろやかにし、よりおいしくなりますよ。具材はお好みで自由に追加してくださいね。

材料(作りやすい分量)

じゃがいも
2個
お好みの古漬け
50g
マヨネーズ
大さじ2
砂糖
小さじ1
塩、こしょう
適量

作り方

  1. じゃがいもを皮付きのまま茹で、皮をむいて粗くつぶします。
  2. お好みの古漬けを細かく刻みます。
  3. マヨネーズ、砂糖、塩、こしょうを加え、よく混ぜます。
  4. 2の古漬けを加え、さらに混ぜます。
  5. 塩、こしょうで味を調えできあがりです。

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よく漬け込んだ古漬けの魅力を味わいつくそう!

きゅうりの古漬け
古漬けは素材のおいしさが時間とともに深まり、独自の風味を醸し出す贅沢な一品です。
じっくりと漬け込まれた古漬けは、その風味が口いっぱいに広がり、とても食欲をそそります。

さらに、古漬けの魅力は、その独特の風味に加え、食感のアクセントにもあります。しっかりと漬け込まれた食材は、柔らかくなりつつも、歯ごたえを保ち、食べ応えがありますよ。

また、料理のアクセントとしても、古漬けを活用してみましょう。サラダや炒め物、おにぎり、おつまみなど、さまざまな料理に取り入れて、新たな味わいを楽しむことができます。

深みある風味を堪能し、古漬けの魅力を存分に楽しんでくださいね。

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執筆者
山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。発酵あんことキムチが大好き、三児の母です。 薬剤師として総合病院で勤務する際に、糖尿病病棟を担当。食の大切さ・楽しさを深く感じ、食に関する資格を取得しました。現在は健康・美容に関するレシピ提案や撮影・執筆活動など、フリーランスにて活動しております。子供たちと気軽にできる発酵料理を日々研究中!

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監修

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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