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毎日飲みたい味噌汁パワー&塩分は気にしなくて良いの?

執筆者 圓尾和紀(まるお・かずき) | 2016.12.26
大根と白菜の具だくさん味噌汁

前回の記事「更年期障害対策にもなる 大豆の発酵食品が持つ健康効果とは」では、大豆の発酵食品についてお話をしましたが、今回はその中の味噌を拾い上げて情報をお届けしていきたいと思います。

中国から伝わり、日本で独自の発展を遂げた味噌。海外のスーパーフードが脚光を浴びている昨今ですが、味噌の持つ健康効果を知れば、まさに灯台もと暗し。私たちの身近にあるこの味噌こそ、日本が世界に誇るスーパーフードにほかならないと気づきますよ。

偶然の一致? 戦国時代の英雄は、そろって味噌の名産地出身

戦国時代に活躍した三英傑といえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ですが、彼らは揃いも揃って豆味噌の産地出身なのです。それだけではありません。他にも武田信玄は信州味噌、伊達政宗は仙台味噌といった具合に、優秀な武将の出身地はいずれも味噌の食文化が発展しています。

大河ドラマを見ていると、合戦で食事をするシーンで、握り飯とともに「味噌もなめよ!」と促す武士の姿が描かれています。お米と味噌だけで戦に必要な活力が得られるほど、味噌は滋養に満ちた食べものだったのです。

現代の研究でも認められつつあるその健康効果

味噌

味噌

江戸時代から「医者に金払うより、味噌屋に払え」と言われてきた味噌ですが、最新の研究でさまざまな健康効果があることが報告されています。

味噌研究の第一人者、広島大学名誉教授の渡邊敦光氏は、著書『味噌力』(かんき出版、2012年)の中で、放射線の被爆から身体を守ってくれることについて紹介しています。曰く、第二次大戦で長崎に原爆が落とされた時も、ある病院の患者は被爆したのにかかわらず、原爆症から逃れたことがあったとのこと。その病院の秋月医師は「患者が原爆症から免れたのはワカメの味噌汁を食べていたからだ」と述懐しています。日頃から食べていた味噌のおかげで原爆の放射能の脅威から守られていたといいます。

さらには、乳がん、胃がん、肺がん、大腸がんなど、いろんな部位のがんの予防効果も報告されています。他にも、コレステロールを下げる、肥満予防、腸の善玉菌を増やす効果などがわかっています。

味噌汁の塩分は問題ない? 

このように、素晴らしい健康効果を持つ味噌ですが、減塩が叫ばれる現代では、塩分が気になる方もいらっしゃいますよね。

味噌汁一杯に含まれる食塩の量は約1.2g。 塩分の摂取基準は女性の場合、7g未満とされているので、たとえば三食味噌汁をとると、それだけで塩分量は3.6gと一日の半分を超えてしまいます。他にも、梅干しには一個あたり1g、たくわんニ切れには1.4gの塩分が含まれているので、すぐに7gを超えてしまいそうです。

塩分をとりすぎると血圧が上がるのではないかと心配になりますが、実は味噌汁に含まれる塩分は、ちょっと特別なようなのです。

味噌汁の塩分は血圧を上げないどころか、むしろ下げる

塩分をとりすぎると血圧が上がります。しかし、驚くべき実験結果があります。ネズミに塩が入ったエサを与える集団と、同じ塩の量が入った味噌が含まれるエサを与える集団で実験すると、食べている塩の量は同じなのに、味噌を入れた集団のネズミの方が、血圧が上昇しにくかったのです(『味噌力』113ページより)。

それだけではありません。人間を対象とした調査でも、「1日2杯以上味噌汁を飲む」と答えた人のほうが、飲まない人よりも高血圧になるリスクが低いという結果が出ています。つまり、塩分を気にして味噌を控えるのではなく、むしろ積極的に味噌をとった方が良いのです。

ちょっとした工夫で味噌汁は減塩できる

必要以上に味噌の塩分を気にする必要はないと言いましたが、かといって塩分のとりすぎが身体に良いわけではありません。そこで、味噌汁で使える簡単にできる減塩の工夫を3つご紹介したいと思います。

(1)出汁をきかせる

出汁のうま味と、味噌の塩味は相乗効果といって、お互いの味を強め合う作用があります。つまり、しっかりと出汁をきかせて味噌汁を作れば、味噌の量が控えめでも、満足度の高い美味しい味噌汁が作れるのです。

顆粒出汁は塩が含まれているものもありますし、香りで天然に勝るものはないので、ぜひ天然素材の昆布や鰹節を使いましょう。

(2)具だくさんにする

大根と白菜の具だくさん味噌汁

大根と白菜の具だくさん味噌汁

味噌汁の具をたっぷり入れることでも減塩になります。具が多くなれば、それだけ汁の量は少なくなり、摂取する塩分の量も抑えられるというわけです。

しかも、具だくさんにすれば、野菜やきのこ、海藻がたっぷりとれて食卓の中での存在感も増します。時間がない時でも、具だくさん味噌汁に胚芽や糠の一部が残った分搗き米(ぶつきまい)や雑穀米などの栄養豊富なお米があれば、立派な食事に早変わりです。

(3)カリウムをとる

野菜やきのこ、海藻に多く含まれるカリウムには、身体の中の余分な塩分を外に出す働きがあります。(2)で紹介した味噌汁を具だくさんにするメリットには、カリウムを多くとれることもあるのです。

ただし、カリウムは水に溶ける性質を持っているので、具材を下茹でするよりも、直接出汁で煮てしまったほうが余すことなく摂取することができます。味噌汁の汁も残すことなくいただきましょう。

いかがだったでしょうか。今回お話したように、味噌には身体を守ってくれる嬉しい効果がいっぱいです。せめて、一日一杯の味噌汁を。これであなたも戦国武将なみの体力が手に入るかも?

大根と白菜の具だくさん味噌汁

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圓尾和紀(まるお・かずき)

執筆者
圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。2013年より独立し、「日本人の身体に合った食を提案する」をテーマに日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動をしている。ファスティングのサポート、講演、コラム執筆、雑誌やTVなどのメディア出演など。自身のブログ「カラダヨロコブログ」でも日々食や健康の情報を発信している。 カラダヨロコブログ http://karada465b.minibird.jp/

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圓尾和紀(まるお・かずき)

管理栄養士。静岡県立大学で修士号を取得後、管理栄養士として総合病院に勤務。現在は独立し、日本の伝統食とファスティングの良さを伝える活動に携わる。メディア出演多数、著書 『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(2017年)。

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